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シャンパーニュのメゾン・ランソンが、看板のノンヴィンテージ「ブラック・ラベル」をリニューアルし、ベースワインの違いを番号で示す「ブラック・クレアシオン」(Black Creation)に生まれ変わる。ルイ・ロデレールと同じマルチヴィンテージの発想で造られる。
「ブラック・ラベル ブリュット」は、ヴィクトル・ランソンが1930年にノンヴィンテージとして造った。今回の新キュヴェはセラーマスターのエルヴェ・ダンタンが開発した。4月に「Black Creation 257」を発売する。収穫年のベースワインと熟成したリザーヴワインをブレンドするマルチヴィンテージとなる。
番号をつけることによって、毎年異なるベースワインとリザーヴワインのブレンドの変化を正確に伝える。ボトルに付けるQRコードを読み取ると、ブレンドの詳細がわかる。初めての「257」という数字は1760年のランソン創業以来、257回目のブレンドを意味する。
世界で300万本が販売され、ウィンブルドンの公式シャンパーニュとして有名なブラック・ラベルをリニューアルするのは、ランソンにとって大きなチャレンジとなる。
マルチヴィンテージの動きは、2000年に「700シリーズ」を「728」で始めたジャクソンが先駆けた。続いて、クリュッグがグランド・キュヴェの毎年の違いを強調するナンバリングを始め、2016年にエディション160をリリースした。
さらに、ルイ・ロデレールが2021年、成功していたノンヴィンテージのブリュット・プルミエを止めて、2017ヴィンテージをベースにしたコレクション242をリリースして成功を収めた。
ルイ・ロデレールのコレクションは気候変動に対応する狙いで始まり、熟度ではなくフレッシュ感を求める戦いの一環となっている。パーペチュアル・リザーヴで安定感とブレンドの自由度を保ち、ベース・ヴィンテージの特色を打ち出している。
セラーマスターのジャン・バティスト・レカイヨンは、コレクション発売時に「ノンヴィンテージの終わり」だと時代の変化を告げた。
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