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2022年に記憶に残った10本 

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 2022年のワイン業界は春頃から、海外渡航も開放されてきて、国内の試飲会やイベントも活発になった。産地での試飲、国内外から送られてきたサンプル、着席の試飲会などから、1000本を超すレビューを投稿した。


 2021年より4割増えた。実際にはこの2倍は試飲しているが、記憶に残る10本を選んだ。得点ではなく、強い印象や発見のあったワインたちだ。


 ブルゴーニュからはまず優良年の2019と収量の激減した2021。ロマネ・コンティ2019は暑かった年にすがすがしさを秘めて、リリースしたてとは思えないほど開放的だった。タンクから試飲したジョルジュ・ルーミエのミュジニー2021 はロマネ・コンティに通じる球体感とフィネスを秘め、エネルギーが詰まっていた。


 ドメーヌ・ポンソで行われたクロ・ド・ラ・ロッシュの垂直試飲で、最も印象に残ったのが1985だった。ゴージャスかつ退廃的。歴史の重みをかみしめた。ベッサン・トランブレイのシャブリは2大巨匠の君臨する産地に風穴を開けた。


 シャンパーニュでは、保守的だがサロン1996。ディディエ・デュポンの「偉大なヴィンテージは半世紀でも熟成する」という言葉に納得。ルクレール・ブリアンのグラン・ブラン2003はエルヴェ・ジェスタンの才能を示したエネルギーの塊。

 
 ボルドー品種にとどまらないチリの可能性を開拓しているのがフランシスコ・ベティッグ。ロス・プリモス セレクシオン・デ・パルセラ ピノ・ノワール2019はうまみと緊張感が余韻にこだまする。


 発見の宝庫スペイン。テルモ・ロドリゲスが監修しているボデガ・マタドールのプロジェクトで、ロペス・デ・エレディアが造った2021年のグラン・レセルバは驚きだった。テンプラニーリョのエレガンスここにあり。


 サンジョヴェーゼの熟成力を思い知らされたのがペルカルロの1997。クラシックでゴージャス。存在を忘れて、倉庫で眠らせてよかった。


 日本ワインは農楽蔵のノラ・ブラン・フミヅキ2021。ミネラル感に富む複雑な味わい。シャサーニュ・モンラッシェのプルミエクリュを連想したが、まぎれもない函館のワイン。

ミュジニーをタンクからぬくクリストフ・ルーミエ
クロ・ド・ラ・ロッシュの垂直試飲
サロン1996
エルヴェ・ジェスタン
ベティッグのロス・プリモス セレクシオン・デ・パルセラ ピノ・ノワール2019
農楽蔵の佐々木夫妻

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