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マルコ・バルシメッリのデビュー作、飲み干すのが惜しいオルネッライア2023

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 オルネッライアはスーパータスカンのトップなだけでなく、ボルドー・ブレンドの頂点に立つワインの1つである。メドックやナパに負けないのは優れた人材をそろえてきたからだ。3月にリリースされる2023年は、技術責任者のマルコ・バルシメッリが栽培から熟成まですべての作業を行った初めてのヴィンテージ。バランスのとれた濃厚さがあり、今すぐに楽しめるが、熟成させられる奥深さも備えている。


 マルコはアクセル・ハインツの後任として2023年にボルドーから着任した。ラボラトワール・ボワスノとグリュオ・ラローズで技術を磨いた。ラボラトワールを率いるエリック・ボワスノはメドックの守護神であるだけなく、チリを含む新世界でもコンサルティングしている。一緒に働いたマルコもグローバルなビジョンと技術の持ち主だ。


 ボルドーも気候変動の影響が強く、そこで培った手法を生かしている。植栽密度の低減、被覆作物による湿度の保持、R’Pulseによる柔らかい抽出……メドックのトップシャトーと同じ手法を取り入れている。オルネッライアの森林に囲まれた畑は生物多様性が豊かだ。砂質、泥灰岩質、粘土質、石灰岩質など複雑な土壌が広がる。海風の恩恵を受けて、ミクロクリマが複雑だ。


 2023年は穏やかな冬の後、春は降雨が豊富だった。8月はさわやかな天候でゆっくりと成熟が進んで、最適な時期に収穫できたという。メルローの収穫は8月最終週に始まり、カベルネ・フランが9月第1週に続き、カベルネ・ソーヴィニヨンは10日に始まった。


 ブドウの選果は畑で行われた後、選果台で手作業で行われて、光学式選果機でも行われた。25度から28度の低めの温度で穏やかに発酵され、20日から28日間の短めのマセレーションが行われた。


 「オルネッライア 2023」(Ornellaia 2023)はカベルネ・ソーヴィニヨン55%、メルロー26%、カベルネ・フラン12%、プティ・ヴェルド7%。グラスを回さなくてもブラックチェリー、プラム、ブラッドオレンジ、ローズマリーのアロマがふわりと立ち上がる。ヴェルベッティな舌触り、シームレスなタンニン、しっかりした骨格、凝縮した果実味、すがすがしい酸を秘めている。重厚だが、重さはない。フローラルなカベルネ・フランがフレッシュ感をもたらしている。15秒以上、口中にとどめたいバランスの良さがあり飲み干すのが惜しい。98点。


 

マルコ・バルシメッリ
小型の垂直圧搾機とステンレス発酵槽
整然とした熟成庫
ティレニア海をのぞむベッラーリアの畑
静かで穏やかなエリック・ボワスノ メドックにて

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