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2022年の収量上限、豊作と需要期待して1万2000kg/haに設定(シャンパーニュ委員会)

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 シャンパーニュの売り上げと需要が増大し続ける中で、シャンパーニュ委員会は2022年の収量上限を2008年以来で最も多い1万2000kg/haに設定すると発表した。

 

 収量は市況と気候を考慮して決められる。現在の畑の状態は健全。8月27日に開始が予想される収穫の豊作と、世界的な売り上げの増加に期待して、2008年の1万2400kg/haに次ぐ高い数字となった。ウクライナ戦争の影響が少ない市場への販売やリザーヴワインの補充に充てられる。


 シャンパーニュの昨年の出荷量は3億2200万本。新型コロナウイルスの打撃を受けた2020年の7700万本より増加して、ここ10年間で最高を記録した。


 2022年上半期の出荷量は1億3000万本に迫り、2021年の同時期と比較して、13.8%の増加を示している。輸出、国内向けともに増加傾向にある。


 ヘクタールあたり収量は2020年が8000kg/ha、2021年が1万kg/haと抑制されてきたが、好調な市況を受けて、前年より2000kg上積みした。


 2020年の収量上限は、パンデミックで市場が縮小した状況と干ばつを考慮して、2億3000万本に相当する8000kg/haに下げられた。2021年は上半期の市場の回復を受けて1万kg/haに増やされたが、異常気象のため、収穫量は激減し、収量は過去40年間で最小の7200kg/haまで落ち込んだ。

 

 一方、2020年の干ばつ、病害、2021年の霜害、雹害、病害などの経験から、困難な収穫があった場合でも、生産者が設定された収量を達成できるよう支援する「リザーブの繰延べ放出」と呼ばれる新しい取り組みが発表された。


 これは、収量とリザーブが不足し、その年の収量に達しない場合、生産者のために「リザーブ・クレジットを繰り延べる」もの。このクレジットは、今後3年間、リザーブの補充に使用できる。


 収量は毎年、ネゴシアンで構成されるUnion des Maisons de Champagne(UMC=シャンパーニュメゾン組合)と、グローワー主体の「Syndicat Geeral des Vignerons de la Champagne(SGV=ブドウ栽培・醸造業者組合)の間で、市況や生育状況を考慮しながら協議して決める。


 シャンパーニュの需要は、富裕層の投機やパンデミックの反動で、世界的に値上げと品不足が広がっている。ただ、2022年が豊作となっても、熟成期間が必要なため、すぐに出荷量が増えるわけではない。

 

収獲は8月最後の10日間の見通し Twitter@LouisRoederer_

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