米オレゴンの山火事、ロサンゼルスと同じ面積が焼失…気候変動

　米オレゴンで発生した大規模な山火事ブートレッグ・ファイア（Bootleg fire）は、勢いが衰えず深刻なダメージを与えている。

　 現地報道によると、ブートレッグ・ファイアはオレゴン州ポートランド南東約480キロの、カリフォルニア州境に近いフリーモント・ウィネマ国有林で発生した。7月6日の落雷に端を発している。原生林や野生動物保護区などのある地域。既にロサンゼルスと同等の面積の1210平方キロメートル以上を焼き尽くした。

アメリカ海洋大気庁がTwitterに投稿した17日の衛星の画像はこちら

　1900年以降にオレゴン州で発生した山火事の中で3番目に大規模なもの。強風と乾燥によって、木や下草が火種となり、規模は1日に6キロも拡大している。20日の時点で鎮火率は30%。煙と灰が高さ8キロまで上昇し、約4000キロ離れた東海岸のニューヨーク州でも大気質警報が発令された。

　米商務省の機関「アメリカ海洋大気庁」によると、大気が海洋の熱い空気を蓋のように閉じ込めるヒート・ドーム現象によって、極端な熱波が引き起こされている。これは強い高気圧がラニーニャ現象の影響を受けて発生するもので、気候変動と関連している。

　少なくとも2000軒の住宅が一時的に避難し、さらに5000軒が脅かされている。少なくとも70棟の住宅と100棟以上の建物が炎上した。消防車などがアーカンソー州、ネバダ州、アラスカ州などから応援に駆けつけている。

　乾燥した暑さと強風のために、米国の13州では80件の山火事が発生している。ワシントン州東部の州管理地では、火災の危険性を理由に、レクリエーションや公共の場へのアクセスを一時的に閉鎖した。