ボルドー・ワイン産業で働く48歳男性、新型コロナウイルス感染で大学病院に隔離入院

　フランスで発表された新型コロナウイルスの3番目の感染者は、ボルドーのワイン産業で働く48歳の男性だった。ボルドー大学の病院に隔離されて入院している。

　フランスの保健省は24日、フランス国内で新型コロナウイルスの感染者が3人確認されたと発表した。ヨーロッパで初の感染者だった。いずれも中国国籍の保持者。最初の2人は30代のカップル。武漢から18日にフランスに到着し、パリで入院している。

　3番目の男性はボルドーのワイン産業で働いており、仕事で武漢を訪れた。武漢から22日にオランダ経由でボルドー・メリニャック空港に到着した。発熱などの症状を訴えて検査され、24日に感染が確認された。ボルドー市内で最大級のペルグラン・ボルドー大学病院に隔離状態で入院している。ペルグラン病院はフランスの病院ランキングでも上位に位置する病院。

　ボルドーでは中国人投資家のシャトー購入が続いており、ワイン産業で働く中国人も増加している。

　ボルドー市は男性と接触した人間を特定し、ウイルスの症状が出ていないことを確認したと発表した。ボルドーでの中国人の春節祭のイベントは中止になった。パリではマスクを買い求める市民が増えて、新型コロナウイルスへの警戒感が高まっているという。地続きのヨーロッパでは、歴史的体験からパンデミックへの危機感が強い。