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エルヴェ・ジェスタンは神がかった存在と思われているが、醸造家ではなかったルドルフ・シュタイナーの説いたビオディナミを、様々な実験や理論に基づいて実用的なワイン造りの手法に押し上げた点が独創的だった。個々の発想には実験的に見える部分もあるが、つまるところはワインと自然を調和させて、生態系のエネルギーを引き出そうとしている。
熟成容器を例にとると、テラコッタのエッグは地殻とのつながりをふくらませる。ワイングローブは光線を集め、タンクの内側に埋め込んだ金は宇宙とのつながりがあるという。樽は空と大地をつなぐ接点だ。納得できる部分がある。
すべての発酵槽の下部に銅線ををつけて静電気を放出するのはほかの生産者も行っている。発酵槽のpH、糖度、SO2、月の動きなどのち密なデータを科学的に採取している。澱引きの前にインドネシアの火山からとれる硫黄を発酵タンクに近づけるて、エネルギーを引き出すのも違和感はない。
「マイィ・シャンパーニュ デリエール・レ・クロ エクストラ・ブリュット 2019 (Mailly-Champagne Derriere Les Clos Extra-Brut 2019)はピノ・ノワール100%。モレロチェリー、ワイルドベリー、柑橘、香り高く、鮮やかな酸、まろやかなムース。純粋で焦点が合っている。大部分が樽で醸造され、部分的に陶器を使っている。デゴルジュマンは2025年6月。ドザージュは2g/L。96点。
「ルクレール・ブリアン ロゼ・ド・セニエ エクストラ・ブリュット」 (Leclerc Briant Rose de Saignee Extra Brut)はジューシーで穏やか、ラズベリー、ブラッドオレンジ、ミント、果実味が程よく力強さがあり、軽快なフェノールがグリップを生んでいる。マセラシオンは24時間。セニエ・ロゼの成功作のひとつ。94点。
「ルクレール・ブリアン ブラン・ド・ブラン エクストラ・ブリュット 2019」 (Leclerc Briant Blanc de Blancs Extra Brut 2019)はレモンオイル、柑橘、白桃、メントール、クリーンで酸の切れがある。潮の飛沫、構造はしっかりしている。グリップがあり緊張感が長く続く。2025年11月デゴルジュマン。ドザージュは2.3g/L。95点。
「ルクレール・ブリアン ブラン・ド・ムニエ エクストラ・ブリュット 2018」 (Leclerc Briant Blanc de Meuniers Extra Brut 2018)はブルーベリー、ザクロ、ドライローズ、力強さがキレのいい酸味と調和して、透明感に包まれる。ほのかな塩気を帯びてデリケートなフィニッシュ。シャムリー、オーヴィレ、キュミエールなどをブレンドしたムニエの傑作。ドザージュは2.4g/L。94点。
「ルクレール・ブリアン ル・クロ レ・トロワ・クロシェ エクストラ・ブリュット 2019」 (Leclerc Briant Le Clos Les Trois Clochers Extra-Brut 2019)はモンターニュ・ド・ランスのヴィレ・アルランのシャルドネを樽で9か月熟成した。表土が1.5mの重い粘土石灰質土壌。リンゴのコンポート、桃、ミント、重心が低く、グリップがあり引き締まっている。ドザージュは2.4g/L。93点。
「ルクレール・ブリアン アビス 2018」(Leclerc Briant Abyss 2018)は柔らかい口当たり、ライム、クラッシュしたリンゴ、カキ殻、ヨード、チョーキーな緊張感が走る。深海60mで熟成。エルヴェはブルターニュの海で育った小さなころの記憶がよみがえるという。自然界で最もエネルギーの大きな海の次は雪中で熟成するキュヴェを計画している。ドザージュは1g/L。96点
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