世界の最新ワインニュースと試飲レポート

MENU

  1. トップ
  2. 記事一覧
  3. 「前回を上回り、決勝の舞台に立つ」…岩田渉(世界最優秀ソムリエコンクールの日本代表)

「前回を上回り、決勝の舞台に立つ」…岩田渉(世界最優秀ソムリエコンクールの日本代表)

  • FREE

 来年2月にパリで開かれる世界最優秀ソムリエコンクールの日本代表は、22日に選考会が行われ、岩田渉さん(ザ・サウザンド キョウト)に決まった。


 岩田さんは2019年3月にベルギー・アントワープで開かれた世界最優秀ソムリエコンクールに、アジア・オセアニア最優秀ソムリエとして出場したのに続いて2回連続の出場となる。


 選考会は、2020年の日本最優秀ソムリエコンクールで優勝した井黒卓さん(ロオジエ)との一騎打ちとなり、筆記、実技試験を行って、世界コンクールの出場切符を争った。


 岩田さんは「今日のパフォーマンスでは世界一を狙うというのは恥ずかしい。前回の成績(11位)を上回り、決勝の舞台に立ちたい」と、世界舞台での目標を語った。


 岩田さんはアジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクールで、井黒さんか森本美雪さん(コンラッド東京)のどちらかが優勝して、日本からはアジア・オセアニア代表と日本代表が世界コンクールに出場するという図式を予想していた。ただ、日本代表を選考会で選ぶことになり、ライバルの井黒さんと直接対決になるとは想定外だった。十分な準備運動をせずに、競技に挑むアスリートのような状態だった。


 「コンクールの勘もさることながら、準備期間はわずか2週間。そのため、課題に対する回答を制限時間内に収められないこともあった。ホテルは人手不足で、コンクールのために休みをとれる状況でもなかった。メンタルとフィジカルを鍛え、集中力を高めて選考会に臨みました」


 それでも、ブラインド・テイスティングでは、スパークリングワインのドン・ペリニヨンを的中させ、リキュールがフランス産というのもあてた。

 

 ドン・ペリニヨンは世界コンクールのスポンサーで、セラー・マスターのヴァンサン・シャプロンのマスタークラスも計画されているという。開催国フランスのワインがクローズアップされる可能性がある状況に、過去の蓄積で対応した。

 

 2人ともトゥール・ダルジャンという特別なレストランでのサービスに戸惑いがあったというが、動き自体は落ち着いていた。コンクールではあらゆる状況に対する適応力も求められる。


 世界コンクールに照準を合わせて出題したという石田博・日本ソムリエ協会副会長は「世界コンクールは筆記試験とテイスティングが重視される傾向にある。2人の実力は拮抗していたが、テイスティングの得点は岩田さんが上回った。今回はコンクールではなく選考会なので、岩田さんが選ばれた」と語った。


 岩田さんは「アジア・オセアニアを見ただけでも、世界のレベルは上がっている。今回の選考会では、プレゼンテーションが駄目だった。生活をガラリと変えない限り、期待される結果は出せない。ギアを入れ替えて、1日、1分、1秒を大切にして、大会の日まで行きたい」と決意を表明した。

日本代表となった岩田渉さん
闘いすんで。井黒卓さんとは長き良きライバル

購読申込のご案内はこちら

会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!

Enjoy Wine Report!! 詳しくはこちら

TOP