サー・ウィンストン・チャーチル世に出した、ポル・ロジェのクリスチャン・ド・ビィが死去

　シャンパーニュのメゾン・ポル・ロジェを半世紀にわたって経営し、キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチルを世に出したクリスチャン・ド・ビィが26日亡くなった。94歳だった。

　クリスチャンは1928年生まれ。1849年にメゾンを創業したポル・ロジェの息子モーリス・ポル・ロジェの唯一の孫にあたる。1949年にメゾンに入社。1963年に参画したいとこのクリスチャン・ポル・ロジェとともに、ほぼ半世紀にわたって会社を経営した。

　ポル・ロジェは1955年まで自社畑を所有していなかったが、クリスチャン・ド・ビィは畑の購入に投資した。シャルドネとロゼが軽視されていた時代に、淡いロゼ・ヴィンテージを1961年に、ブラン・ド・ブラン・ヴィンテージを1965年に生産した。

　また、1965年に亡くなったチャーチルにオマージュを捧げるキュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチルを1975年にマグナムで仕込んで、1984年に世に出した。低温のデブルバージュ（静置）や低温醸造の技術を導入した。

　息子のユベールは1988年にメゾンに加わり、営業を担当している。