ペスケラのアレハンドロ・フェルナンデスが88歳で死去

　スペインのリベラ・デル・ドゥエロの伝説的な造り手アレハンドロ・フェルナンデス（Alejandro Fernandez）が22日、亡くなった。88歳だった。

　地元報道によると、バリャドリッドで29日に葬儀が行われる。

　1932年生まれ。大工など様々な仕事をして、1972年にワイナリーを設立した。最初のヴィンテージは1975年。最適な時期に手摘みで収穫し、野生酵母で発酵させ、アメリカンオーク主体で熟成した。濾過・清澄はしなかった。ボデガで長期保存が普通だった時代に、現代的なスペインのワイン造りの基礎を築いた。

　ロバート・パーカーがペスケラ・ハヌスを高く評価し「スペインのペトリュス」と呼んだことで、国際的な評価を得た。ベガ・シシリアしか有名生産者がいなかったリベラ・デル・ドゥエロが注目されるきっかけを作った。ドミニオ・デ・ピングスのピーター・シセックにも影響を与えた。

　テンプラニーリョの可能性を信じた。ペスケラのほかにリベラ・デル・ドゥエロでコンダード・デ・アサを手がけ、トロに近いサモーラ地方でデエーサ・ラ・グランハ、ラマンチャでは、エル・ビンクロを生産した。

　リベラ・デル・ドゥエロDOの委員会は「彼のリベラ・デル・ドゥエロへの愛情の注ぎ方は忘れがたい。我々は常に彼を覚えている」とFacebookに投稿した。