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モンラッシェはやはり頂点、ソーゼの2012

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 ピュリニー・モンラッシェで、ルフレーヴと並んで忘れてはいけないのはソーゼだ。

 エテンィエンヌ・ソーゼの孫娘ジェニーと結婚して後を継いだジェラール・ブドーは、相続に絡んで、重要な畑を義理の兄弟ジャン・マルク・ボワイヨに分割した。買いブドウも組み入れて、優れたワインを生産し続けている。

 一言で言えば、エレガント。ブルゴーニュで赤ワインの試飲が1週間も続いた後だったので、とりわけうれしかった。タンクから抜いた瓶詰め直前のハーフボトルを試飲した。

 ブドーに聞きながらの試飲は、さしずめピュリニュー・モンラッシェのマスター・クラスだった。ソーゼのワインは新樽控えめ、適切な熟度を大切にしを、ブルゴーニュ白の模範的な存在。最近、飲んでいなかったこと後悔した。といっても、結構な値段なので手は出ないが。

 バタール、シュヴァリエ、モンラッシェの3姉妹に圧倒された。一つずつ階段を上がっていき、モンラッシェが頂上で燦然と輝いた。リッチ、ゴージャス、エキゾチック。特級のシャルドネに求めるすべてを内包していた。色は緑がかって淡いのに、エキスがみっちり詰まっている。

 どこか線の細いシュヴァリエ、豊満すぎるバタールに比べると、モンラッシェは格が違う。テロワールの違いだろう。

 マーカッシンやオベールなど、カリフォルニアでモンラッシェと比肩されるワインがある。素性が違う。カルトな白もたまにはいいが、派手なメークアップなどしなくても、モンラッシェはバランスの良さで屹立していた。

 ここは1996年からPREMOX(熟成前酸化)に悩まされたワイナリーの一つ。「今は問題は解決したはず」と話していた。

 「第一原因はコルク、2番は圧搾だった」と見る。圧搾機は空気圧式だが、プログラムでゆっくり作動させるようになって、問題はなくなったという。2011からはグランクリュのコルクは、ロウをかけて還元状態に保っている。

 2015年には義理の息子ブノワ・リフォーと娘エミールの夫婦に譲って、完全に引退するそうだ。人懐っこい笑みが見られなくなるのは残念だが。

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