シルヴィオ・デンツ、ラフォリ・ペイラゲを買収

　ボルドー・サンテミリオンのグランクリュ・クラッセ格付けシャトー・ペヴィ・フォージェールを所有するシルヴィオ・デンツ氏が、ソーテルヌのシャトー・ラフォリ・ペイラゲを買収したと発表した。

　デンツ氏はスイスの化粧品企業で成功した実業家で、フランスの宝石ブランド「ラリック」のオーナーでもある。2012年の格付けでグラン・クリュ・クラッセに昇格したサンテミリオンのペヴィ・フォージェール、フォージェール、コート・ド・カスティヨンのカップ・ド・フォージェールなどボルドー右岸に5シャトー、スペインのクロ・ダゴン、イタリア・トスカーナのモンテペロッソの計7ワイナリーを所有する。

　ディケムに近接するプルミエ・クラッセ（1級）のラフォリ・ペイラゲは、コルディエから買収したエネルギー企業グループ・シュエーズが1984年から所有し、施設の刷新をしてきた。36ヘクタールの畑で、93％のセミヨン、6％のソーヴィニヨン・ブラン、1％のミュスカデルがサステイナブル農法で栽培されている。平均年産量は6万本。2009年のパーカーポイントは93点。

　ソーテルヌは毎年の作柄に左右され、現金回収に時間がかかるうえ、世界的なヘルシー・ブームで、経営に苦しむシャトーが多い。このため、資金力の豊富な企業による買収が相次ぎ、ディケム、ギロー、リューセック、スデュイロー、クロ・オー・ペイラゲが地域外の企業に所有されている。