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テリーヌとボージョレ、ビストロ王道をボーヌで

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 1月のボーヌは完全オフシーズン。閉まっている店ばかり。

 水曜の夜、ドメーヌ・ド・ベレーヌ輸出部長の北沢さんと、寒い中を探し回り、「カーヴ・ド・ラ・マドレーヌ」で軽く食事。ボーヌの街中、気の利いたワインとおいしい食事をそろえているワインバーというか、ビストロは意外に少ないんだとか。東京のレベルの高さは異常とも。

 そこは同感するが、いかんせん、高すぎる。カッコつけて飲む必要ないし。ソムリエの知識とサービスが付加されているから仕方ないのか。敷居が高い。ここは、壁際のボトルを適当に探して開けてもらうスタイル。シャンパーニュのトロワにもあった、この手の店は。というか産地ならどこにもある。

 ブルゴーニュの銘柄は残念ながら、発見なし。ドミニク・ドゥラン、ラフォン、コント・アルマンなど知っている生産者ばかり。日本よりはるかに安いけれど。現地で試飲を続けていると、安いというのはどうでもよくて、知らない造り手を発掘できるかどうかに関心がいく。昼間に高名な生産者のミュジニーを飲んだ後では、どんなワインも色あせるから。シャーヴのエルミタージュやラヤスもあったが、ここでローヌを飲んでどうする。

 というわけで、ニコラ・ポテルの妹が嫁いだ先で造るボージョレのシェナスを。2011。飲むにつれ力が出てきておいしい。23ユーロなり。こういうのが楽しい。

 料理は生肉感たっぷりのテリーヌ・メゾンとリードヴォーのラビオリ。いずれも十数ユーロ。日本ではまず食べられない。とりわけこの赤身っぽい血の味のテリーヌは。今回の旅で初めて、本物のテリーヌを食べた気がする。

 軽くサクッと。明日もあるし、健全な夕食であった。

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