パスタのアマトリチャーナで震災を救済

　イタリア中部で8月24日に発生したマグニチュード6.2の地震は、1週間がたち、死者が300人近くに達した。
　揺れが激しかったのはウンブリア、ラツィオ、マルケ州の山岳部で、パスタと料理人で有名なラツィオ州アマトリーチェが大きな被害を受けた。ワイン・スペクテーターによると、ウンブリアにあるアンティノリのカステッロ・デラ・サラでは、被害はなかったものの大きな揺れを感じた。アブルッツオのエミディオ・ペペでは熟成中のトレッビアーノ50本以上が割れた。

　スローフードの提唱者カルロ・ペトリーニは、世界中のイタリアンレストランに、パスタのアマトリチャーナを1年間メニューに載せて、注文のたびに2ユーロを救済のために寄付するよう呼びかけた。英国のTVシェフ、ジィミー・オリヴァーは自らのイタリアンレストランで、1か月間、アマトリチャーナを供し、1皿当たり2ポンドを寄付するとTwitterで広めた。デカンターによると、イタリア国内の600レストランが寄付に賛同し、米国ニューヨークやサンフランシスコにも運動が広がっている。日本にも輪が広がっている。