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シャトー・アンジェリュス2014、非接触式のICチップをラベルに初導入

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 ボルドー・サンテミリオンのシャトー・アンジェリュスは2014年ヴィンテージから、ボルドーで初めて、「RFID」(ラジオ・フリークエンシー・アイデンティファイヤー)をラベルに装着する。非接触ICカードなどに用いられる技術を導入し、流通経路でのトレイサビリティーを強化し、ワインの偽造を防止する。
 ドリンクス・ビジネスによると、ロンドンで2014年ヴィンテージをお披露目した際に、当主のステファニー・ド・ブアールが今回の新ラベルを明らかにした。RFID(Radio frequency identifier)は、ID情報を埋め込んだRFタグから近距離の無線通信で情報をやりとりする。電子マネーやスイカなどの乗車カードに用いられている。アンジェリュスのラベルの裏側に仕込まれる。
 また、今回はメインのラベルの下に、ユベール・ド・ブアールがワインメーカーになって30周年を記念する小さなラベルもついている。
 ボルドーのトップシャトーは、プルーフタグやボトルのエッチングなどの技術で偽造を防止してきたが、RFIDを導入したのは初めて。流通経路でケースに入った状態でスキャンでき、アプリを使えば、ワインのテクニカルデータや流通の記録が読み出せる。
 シャンパーニュではクリュッグがIDをラベルに表示し、アプリで読み込めばテクニカルデータや料理との相性を読み込める。今回のRFIDは流通の経路を追跡して真正性を確認するのが大きな狙い。記録を読み込めなければ、ラベルを偽造したワインとわかる。消費者はオークションなどで古いヴィンテージを入手する場合も、来歴が確認でき、保管環境に不安がありそうなボトルを避けられる。
 宝飾品や美術品に鑑定書がついたとしても、その保証がメーカーや芸術家に裏打ちされていなければ、信用することはできない。ワインについても、ショップやオークションハウスが口頭で来歴を保証したとしても、完全には本物と信頼できない。今回のRFIDは、ボトルの流通経路の透明化を狙ったもの。大量生産される高級ワインは、IT技術で真正性を担保しなければならないラグジュアリーグッズになってしまった。
  
@Chateau_Angelus
当主のステファニー・ド・ブアール

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