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アルテミス傘下で着実に進化、ワイン的なち密さと優雅さのジャクソン(シャンパーニュ2026)

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 シャンパーニュのジャクソンを7年ぶりに訪れた。アルテミス・ドメーヌに2022年12月に買収されて以来初めて。旧式の垂直圧搾機に加えて、コカール社の自動式プレス機が導入されていた。1000kgから2000kgの範囲で素早く正確に抽出できる。内部は古めかしいままだが、最新技術を取り入れた跡が随所にうかがえる。ジャン・エルヴェ・シケと暗闇を歩いた日々が懐かしい。時代の変化を実感した。


 ジャン・エルヴェとローランのシケ兄弟が、フランソワ・ピノー率いるアルテミスにドメーヌを売却して、現在はジャン・ガランデュー(Jean Garandeau)がマネージング・ディレクターを務めている。ジャンはクリュッグを経て、2010年からアルテミス・ドメーヌに入社し、ラトゥール、グリエ、クロ・ド・タールなどのセールス&マーケティング・ディレクターを務めた。厳格なフレデリック・アンジェラに認められたやり手である。


 品質向上のための設備投資を次々と行った。コカールの新型圧搾機で、精密かつ穏やかに搾っている。収穫後すぐに果汁を冷却できるよう、全施設で温度を管理している。90hlの木製樽を2基追加した。硫黄を減らせる精密な澱抜きラインに改善した。


 畑を歩くとアグロフォレストリーを実践している。ジャンはマーケティングだけでなく、ビジョンを着実に実現できる有能な経営者だ。アルテミス・グループの常として、各国に散らばる名門ワイナリーと気候変動対策や最新の情報を意見交換している。


 2026年にリリースするフラッグシップの700番シリーズと単一畑のアヴィーズ・シャン・カンを試飲して、オーダーメイドのワイン造りによる品質の向上をダイレクトに体感した。


 「ジャクソン キュヴェ 749」(Jacquesson Cuvee 749)はアイ、ディジー、オーヴィレ、シャンピヨン(72%)とアヴィーズ、オワリー(28%)から収穫した2021年が72%を占めるベースワイン。キュヴェ748-743から抽出したリザーヴワイン28%とブレンドする。2021年は乾燥した冬、寒い春、激しい雨とミルデューの圧力に見舞われた困難なヴィンテージだが、8月中旬から気候が回復して持ち直した。黄色のリンゴ、レモンオイル、柑橘、濡れたチュョーク、きめ細かい酸、ち密で生き生きしている。多層的で緊張感が持続する。デゴルジュマンは2025年6月。ドザージュは2g/L。1万91794本。92点。


 「ジャクソン キュヴェ744 デゴルジュマン・タルディフ」(Jacquesson Cuvee 744 Degorgement Tardif)は2016年のアイ、ディジー、オーヴィレ、シャンピヨン(55%)とアヴィーズ、オワリー(45%)がベース。743-736のリザーヴワイン30%をブレンド。フレッシュで洗練されている。レモンコンフィ、ドライローズ、ジンジャーブレッド、力強い果実味、鮮やかな酸、焦点のあったムース。チョーキーなミネラル感、フィニッシュが長く幅が広い。厳しい気候だったが、熟成によってバランスがとれている。澱とともに92か月間の熟成。2025年2月のデゴルジュマン。ドザージュは2g/L。94点。


 ジャクソンはアイ、アヴィーズ、ディジーでリューディを造っているが、2026年はアヴィーズ・シャン・カンをリリースした。


 「ジャクソン アヴィーズ・シャンカン 2015」(Jacquesson Avize Champ Cain 2015)は南向きの丘の麓で、粘土質砂と白亜質砂利の混じる1.3haの石灰岩土壌。2015年は乾燥した猛暑の夏だった。洋ナシ、桃、レモンタルト、ミント、濃厚な中に引き締まった繊細さがある。潮の飛沫、濡れたチョーク、純粋で緊張感が持続する。9月21日に収穫を始めた。デゴルジュマンは2025年2月。ドザージュは1g/L。1万772本。95点。


岩のようなミネラル感のキュヴェ741DT


 デゴルジュマン・タルディフをもう1本追加した。


 「ジャクソン キュヴェ741 デゴルジュマン・タルディフ」(Jacquesson Cuvee 741 Degorgement Tardif)は2013年のアイ、ディジー、オーヴィレ(51%)とアヴィーズ、オワリー49%がベース。天然コルク栓で94か月間の熟成を経て、ノンドゼで2022年4月にデゴルジュマンしたレイト・リリース。ナッツオイル、カキ殻、ペイストリー、岩のようなミネラル感、ドライエキスが凝縮している。リニアで電撃的なテクスチャー、焦点が定まっていて表現力が豊か。うまみを帯びて長く続く余韻。素晴らしいワイン。97点。


 ジャクソンの栽培面積は36ha(赤16ha、白20ha)。平均樹齢は35年。年産27万本。

アルテミスのワイナリー知り尽くすジャン・ガランデュー
コカールの自動式圧搾機を導入
旧式の垂直圧搾機
大樽熟成
ディジーにある畑と邸宅

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