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クラシックなラ・グラン・ダネ 2018、ボランジェのプレスティージュ・キュヴェの魅力探る(シャンパーニュ2026)

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 シャンパーニュのボランジェのラ・グラン・ダネ2018年のブランとロゼのリリースが日本で始まった。2018年から2020年まで続くトリロジー(3部作)のスタートを切る優れたヴィンテージ。1988年から1990年の3部作に匹敵すると期待されるプレスティージュ・キュヴェの魅力を探る。


 メイユール・ヴァン・ド・フランスの3つ星ボランジェは、アイとヴェルズネイの石灰岩土壌を軸にするピノ・ノワールの個性を、古樽発酵と熟成で表現するクラシックなスタイルを維持している。マダム・エリザベス(リリー)・ボランジェが開発した「R.D.1952」のような革新性を発揮する一方で、自根の樹が生き延びる「ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズ」を守る伝統性も大切にしている。


乾燥したが土壌の保水量でフレッシュ


 ラ・グランダネはそうしたメゾンの個性とヴィンテージを表現する象徴的なキュヴェだ。


 2018年の冬は雨が多く、春は涼しかった。6月末までうどんこ病のリスクが高かったが、2003年に次ぐ温暖で乾燥した夏でブドウ樹は健全に育った。土壌の水分量が多く、フェノールが熟してバランスが保たれた。潜在アルコール度は10.5%。収穫は8月23日に始まった。


 10日前にもメゾンで試飲した「ボランジェ ブリュット ラ・グランダネ 2018」(Bollinger Brut La Grande Annee 2018)はフローラルで、果樹園の果実、黄桃のコンポート、ミント、バラの花弁、引き締まっていてクラシック。しなやかなテクスチャー、生き生きした酸があり程よい凝縮度、軽快なフェノールがきれいに輪郭を縁取っている。塩気帯びた余韻が続き、ニュアンスに富んでいる。

 アイ、ヴェルズネイ、マレイユ・シュール・アイのピノ・ノワール66%、アヴィーズ、シュイィ、キュイのシャルドネ34%。アイに本拠を置くボランジェだが、北向き斜面のヴェルズネイをブレンドしてフレッシュ感を保った。2018年の平均収量はヘクタールあたり1万2000kgに達したが、ボランジェは1万kg以下に絞り込んだ。ドザージュは6g/L。3万3000円。96点。


危機に瀕する伝説的なVVフランセーズ
遺産的なラ・コート・オー・ザンファン

 

 「ボランジェ ブリュット ラ・グランダネ ロゼ 2018」(Bollinger Brut La Grande Annee Rose 2018)は小粒のストロベリー、柑橘、オレンジの皮、メントール、アロマが折り重なりジューシーな果実味。おおらかで、シームレスなテクスチャー。フレッシュな酸味と軽やかなフェノールが調和している。

 ピノ・ノワール67%、シャルドネ33%。ブランよりピノ・ノワールが1%多い。アイ最高のモノポールの1つラ・コート・オー・ザンファン(La Cote aux Enfants)のチョーキーな赤ワインを5%使用する。表土30cmの白亜質土壌の南西向き急斜面2haから産するピノ・ノワールが温暖化でよみがえり、2012年からブラン・ド・ノワールを仕込んでいる。そこから産する贅沢なスティルワインがロゼの深みを高めている。ドザージュは7g/L。95点。


 VVフランセーズが伝説的な畑なのに対し、ラ・コート・オー・ザンファンは遺産的な畑。いずれもシャンパーニュの歴史の中で重要な畑だ。VVフランセーズはル・クロ・サン・ジャック(Le Clos Saint-Jacques)とレ・ショード・テール(Les Chaudes Terres)の2区画から仕込まれるが、2018年にショード・テールにフィロキセラ害虫の侵入が確認された。


 一族の6代目でグローバル・セールスディレクターのシリル・ドゥラリュは「枝が細くなって樹勢が落ちて、生産量は800本まで低下している。INRAやボルドー大と提携して畑を守るのが重要な課題」という。


ターニングポイントになったラ・グランダネ 2015


 最後に市場から消えつつあるラ・グランダネ2015を試飲した。


 「ボランジェ ラ・グランダネ 2015」(Bollinger La Grande Annee 2015)はゴールデン・イエロー、ラズベリー、ミラベルプラム、枯れ葉、ローストナッツ、甘露のヒント、果実味とほろ苦みが統合されている。2003年と同じく乾燥した夏だったが、シャルドネを37%使用し、ピノ・ノワール60%のうち北向き斜面のヴェルズネイを26%まで増やして、フレッシュ感を保った。保水性の高いチョーキーなサブソイルにも助けられた。2024年にメゾンで試飲した際、セラー・マスターのドゥニ・ブネアは「ボランジェの新しいスタイルを築いたターニングポイント」と語った。フェノールの熟成を待って、収穫は9月8日から始めて植物的ニュアンスを避けた。優雅なバランスは2018が優れているが、2015のストラクチャーも魅力的だ。ドザージュは8g/L。96点。


 ボランジェの創業は1829年。細部のファイン・チューニングはもちろん、2029年の200周年に向けて、樽熟成庫の新設、ブティックホテルの開業など、刷新を続けている。


 輸入元はWINE TO STYLE。

ボランジェ家6代目のグローバル・セールスディレクターの シリル・ドゥラリュ
ボランジェを象徴する古樽
地下に広がるカーヴ
フィロキセラが侵入したレ・ショード・テール
急斜面のモノポール「ラ・コート・オー・ザンファン」

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