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力強さと緊張感、モレ一族の見逃せないトマ・モレ(ブルゴーニュ2024)

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 ドメーヌ・トマ・モレは細い路地が入り組んだシャサーニュ・モンラッシェ村の中心部に位置する。車を停めるのも苦労するが、一歩足を踏み入れると醸造所や熟成庫は広くて余裕がある。それで工業団地に移転しなくてもすむのだろう。


 1643年にシャサーニュ・モンラッシェに定着したモレ家の6代目のトマは2006年に父のベルナール・モレの畑をヴァンサンと分割で継承。妻のシルヴィと共にドメーヌ・トマ・モレを設立した。7つのコミューンに広がる57区画からなる13haの畑を有機栽培している。新樽比率を減らして最大でも15%。洗練されてきた。


 従兄弟のピエール・イヴがソノマのデイヴィッド・レイミーの下で経験を積んだのと同様に、トマもソノマ・カトラーで修行した。ピエール・イヴ・コラン・モレが繊細さとエレガンスを深めているのに対し、トマのワインは緊張感を備えながらも力強さも備えている。


 彼を有名にしたのは、DRCのモンラッシェの栽培責任者を務めたこと。DRCがビオディナミ転換を終えた2006年の翌年から3年間にわたる。カーネロスでハイド・ド・ヴィレーヌを共同経営するオベール・ド・ヴィレーヌもカリフォルニアワインに通じている。DRCの栽培責任者ニコラ・ジャコブの下でビオディナミを学び、自らも有機農法に転換し2024年に認証を取得した。


 2024年は10年分の雨が降り、開花期が不順でそれ以降にうどんこ病が広がった。コート・ドール南部の被害は少なかったとはいえ、収量は減った。白ワインはもちろん、赤ワインも40%減少した。アルコール度は控えめ。9月13日に収穫を始めた。瓶詰めは2月の予定だ。


 「ドメーヌ・トマ・モレ ブルゴーニュ・シャルドネ 2024」(Domaine Thomas Morey Bourgogne Chardonnay 2024)はマランジュを含む7区画のブレンド。レモンの皮、柑橘、潮のしぶき、さわやかな酸、濃厚な果実味。抑制されて引き締まっている。88点。


 「ドメーヌ・トマ・モレ サン・トーバン・プルミエクリュ ル・ピュイ 2024」(Domaine Thomas Morey Saint-Aubin 1er Cru Le Puits 2024)は生き生きしていて硬質なミネラル感。レモン、リンゴ、潮の飛沫、しなやかで、ふくよかな果実味。グリップがある。90点。


 「ドメーヌ・トマ・モレ シャサーニュ・モンラッシェ 2024」(Domaine Thomas Morey Chassagne-Montrachet 2024)は北部を中心にした9区画のブレンド。重心が低く凝縮している。フローラルで、果樹園の果実、ヨード、はつらつとした清涼感があり、塩気を帯びている。91点。


 「ドメーヌ・トマ・モレ シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエクリュ レ・シュヌヴォット 2024」(Domaine Thomas Morey Chassagne-Montrachet 1er Cru Les Chenevottes 2024)はD906に近い水はけのよい0.48haの3区画から。軽快感がありエアリー、レモンの皮、柑橘、塩気、ふくよかな果実味。シームレスなテクスチャー。92点。


 「ドメーヌ・トマ・モレ シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエクリュ クロ・サン・ジャン 2024」(Domaine Thomas Morey Chassagne Montrachet 1er Cru Clos St Jean 2024)は上部斜面にピノ・ノワールが植えられている。リューディRebichetsからシャルドネを仕込んでいる。まろやかでグリップがあり、甘やかな果実味、生き生きした酸、はつらつとした清涼感に彩られている。一貫性があり連続性のあるフィニッシュ。93点。


 赤ワインの「ドメーヌ・トマ・モレ シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエクリュ クロ・サン・ジャン ルージュ 2024」(Domaine Thomas Morey Chassagne Montrachet 1er Cru Clos St Jean Ruouge 2024)はフレッシュなクランベリー、ラズベリー、程よい熟度のある果実味、しなやかなタンニン、背骨はしっかりしている。厳格さはなくジューシー。90点。


 「ドメーヌ・トマ・モレ シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエクリュ レ・ボーディーヌ 2024」(Domaine Thomas Morey Chassagne Montrachet 1er Cru Les Baudines 2024)は村南部のサントネイとの境界にある標高300mを超す斜面上部。白い粘土土壌。黄色の花、レモン、リンゴ、濡れた石、さわやかな酸、ミッドパレットが厚く、ミネラル感に富んでいる。93点。


 「ドメーヌ・トマ・モレ シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエクリュ ヴィド・ブルス 2024」(Domaine Thomas Morey Chassagne Montrachet 1er Cru Vide Bourse 2024)はバタール・モンラッシェの下部につながっている0.19ha。粘土の厚い土壌でプティ・バタールと呼ばれる。なめらかでクリーミィ、程よい重みがある。洋ナシ、オレンジの皮、ジンジャー、すがすがしい酸がバランスを保っている。94点。


 「ドメーヌ・トマ・モレ バタール・モンラッシェ 2024」(Domaine Thomas Morey Batard-Montrachet 2024)はシャサーニュ・モンラッシェの中腹のルフレーヴに隣接する0.19ha。レモン、ライム、白胡椒、程よい果実の重みがあり骨格はしっかりしている。丸くてなめらかだが、はつらつとした酸、ピュリニー・モンラッシェ的なキレのあるミネラル感を秘めている。緊張感のある抑制されたフィニッシュ。95点。


 輸入元はAmZ。

小型ステンレス発酵槽

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