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ルフレーヴ、DRC、ラフォンの友情から生まれたモンラッシェ2016

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 モンラッシェは4月末の霜害で収穫が激減したため、DRCやコント・ラフォンなど6ドメーヌで共同生産する。提案者の1人ドメーヌ・ルフレーヴのブリス・ド・ラ・モランディエールが、その内幕を語った。
 2016年のコート・ドールは全域で収量が減った。4月26日の霜害に続いて、6、7月はミルデューが広がった。グランクリュは65-75%が失われ、ルフレーヴの全体の収穫量も40%減少した。ルフレーヴのモンラッシェは平年でも1樽だが、2016年ははるかに足りなかった。きっかけが生まれたのは6月。クロ・ドヴージョ城で行われた音楽フェスティバルで、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティのオベール・ド・ヴィレーヌ、コント・ラフォンのドミニク・ラフォン、ド・ラ・モランディエールが同じテーブルに座り、ドミニクが「どうせ単独でワインを仕込めないなら一緒に造らないか」と言い出した。
 ギィ・アミオ、ラミィ・ピヨ、ルネ・フルーロにも呼び掛けて、収穫の直前に話がまとまり、6ドメーヌのブドウを合わせて仕込むことになった。6人の畑の合計は1.26ヘクタール。2樽は約600本だから、いかに収量が低いかわかる。
 3人のうちで最も若いド・ラ・モランディエールが、役所への申請書をまとめて提出した。「ドミニクは私がアンヌ・クロードの後継者としてワイン業界に入った時から、親切にしてくれ、オベールは昔から親しくしていた。彼は神様のような存在だが、私には仲の良い友人なんだ。3人の友情から生まれた」と語る。
 収穫日は6ドメーヌでタイミングを合わせて、9月28日に一斉に始めた。ブドウの重さを測って、重量でワインを分配するが、半分はドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティに行くのではないかという。ルフレーヴ・エ・アソシエというネゴシアン部門を有するルフレーヴで醸造して、2樽が眠っている。過去に例のないモンラッシェ。「販売するには少なすぎるので、イベントやオークションなどに出すことになるだろう」と語る。
 ド・ラ・モランディエールは、2016年ヴィンテージについて、「収穫量は少ないが、8月が好天に恵まれ、収穫時に少し雨がふって、水分ストレスが解消された。残されたブドウは量がとれて、酸もあった。失われたものはどうしようもないが、1年後にはいいワインになったというニュースが聞けるかもしれない」と語った。

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