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2023年は生産者の来日ラッシュと海外取材で、前半は日本にいる期間の方が短かかった。産地での試飲、国内外から送られてきたサンプル、着席の試飲会などから、1000本を超すレビューを投稿した。積み残しているものも多い。
実際に試飲したワインはこの3-5倍はあるだろうが、記憶に残る10本を選んだ。得点ではなく、強い印象や発見のあったワインたちである。
ブルゴーニュからは、水平試飲した中のロマネ・コンティ2005。無重力状態で球体的なバランス感を保っていた。ブノワ・モローのシャサーニュ・モンラッシェ・プルミエクリュ ラ・マルトロワ ブラン 2021は英米のレビュワーに遅れをとったが、シャサーニュ・モンラッシェの次代のホープ。フォローし続けたい。
ドイツで出会ったのは、ベルンハルト・フーバーのシュロスベルク シュペートブルグンダー GG 2021 。ピノ・ノワールのお手本的なハーモニーとエレガンス。
スパークリングは、イギリスのラスフィニー・エステート ブリュット ブラン・ド・ノワール 2018。イングリッシュ・スパークリングの注目株だ。
メゾンで試飲したルイ・ロデレールのクリスタル・ヴィノテック・ロゼ 2002は最良のロゼ・シャンパーニュの1つ。ミニエール F&Rのアルフレッド 2007はメゾンでフレデリック・ミニエールが特別に開けてくれた。黎明期の勢いが詰まっていた。
イタリア勢からは、ル・ペルゴーレ・トルテ 2009。ジュリオ・ガンベッリの魂に触れた。イル・マッロネートのブルネッロ・ディ・モンタルチーノ マドンナ・デッレ・グラツィエ 2017はクラシックな優雅さとうまみにノックアウト。
ボルドー2022プリムールでは、ピエール・オリヴィエが「ニュー・カテゴリー」と表現したシャトー・シュヴァル・ブラン 2022が圧倒的。エネルギーにあふれ、水のようになめらかで、焦点のあった傑作。
甘口はドメーヌ・ユエのヴーヴレイ ル・モン モワルー プルミエ・トリ 2018 。官能的で、蕩けるような深い甘みと清涼感にあふれている。
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