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2023年の世界のワイン生産量は過去60年間で最小となりそうだ。南半球とEUの主要生産国の収穫量が落ち込んだためで、1961年以来最小になると予想される。
OIV(世界ブドウ・ワイン機構)が今月7日に発表した初めての推計値によると、今年の生産量予測は2億4170万-2億4660万hLで、中間推定値は2億4410万hL。2022年の販売量と比較して7%減少する。
EUの生産量は減少が予想される。イタリアとスペインはべと病や干ばつを引き起こした悪天候により、2022年より大幅な減少を記録した。イタリアは12%減の4390万hLで2017年以来最小の予想。スペインは14%減の3070万hLの見通し。
フランスは4580万hLで2022年と同水準で、過去5年平均を3%上回る見込み。世界最大のワイン生産国となる。ボルドーと南東部はベト病で苦しみ、ラングドック・ルーションは熱波と干ばつで減少した。コニャック、コルシカ、シャンパーニュは豊作だった。
南半球でもワイン生産量が2022年を大きく下回ると予想される。チリ、アルゼンチン、ブラジルなど南米の主要生産国は20-30%と大幅に減少の見込み。オーストラリアは24%減、南アフリカは10%減の予想。いずれも悪天候により大きな影響を受けた。ニュージーランドは唯一の例外で、過去5年間の平均を14%上回りそうだ。
今回の推定値は2022年の世界生産量の94%を占める29か国で収集された情報に基づいている。1961年(2億1400万hL)以来最小の生産量となり、歴史的に少ない2017年の生産量(2億4800万hL)よりさらに少ない。
早霜、大雨、干ばつなどの極端な気象条件が、世界のブドウ園の生産量に大きな影響を与えている。
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