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ポメリー・ソムリエコンクール2023が19日、東京都内のホテルで開かれ、ソムリエ資格を取得して2年目の山本麻衣花さん(マンダリン・オリエンタル東京)が優勝した。準優勝は同じホテルの池田大輝さん、3位は沖中亮真さんだった。
コンクールではソムリエとしての知識、表現力、サービス技能、提案力などが総合的に問われた。2017年からシャンパーニュをはじめとする世界のスパークリングワインに特化したコンクールとして再出発した。2017年に野坂昭彦さん、2019年優に近藤佑哉さんが優勝した。
山本さんは2022年のソムリエ・スカラシップで優勝した若手のホープ。「ヴァン・クレールやキュヴェ・ルイーズのヴィンテージ違いのテイスティングなど、多岐にわたる知識と技術が試される非常に高度な課題でした。あらゆる点で自身の課題を見つけられたのも大きな収穫です」と同世代のソムリエが集まったコンクールを総括する。
「このような賞をいただけことは紛れもなく職場のチームの皆さまのおかげです。まずは会社に、現場で恩返しができるように日々の業務を頑張っていきたいです。個人としても、コンクールへの挑戦を続け、コンクールを通して人間力を高めていきたい」と抱負を語った。
山本さんは街場のケーキ屋でパティシエをしているうちにワインに興味を持った。ソムリエ資格を2021年に取得し、マンダリンに入社し、2022年12月にソムリエチームに異動した。
8月のコンクールで全日本最優秀ソムリエのタイトルに輝いたシェフソムリエの野坂昭彦さんの下で、所作に始まり、ワインを表現する言葉選び、ペアリング、ゲストへの紹介などを学んできた。
マンダリンの複数の星付きレストランでサービスし、宴会もこなす。幅広い仕事の中で、チーム造りやインポーターとの交渉もこなしてきた。忙しい現場でコンクール向けの訓練をして、8月のコンクールでは「本番には強いんです」と語っていた26歳。
野坂さんの下で、仕事の始まる前の朝にコンクール対策のトレーニングをして本番に臨んだ。野坂さんは「コンクールとお客様へのサービスは別物と考えるようにと指導してきた。言われたことを吸収する素直な性格の頑張りや」と語る。
山本さんと池田さんは8月に行われた全日本最優秀ソムリエコンクールでセミファイナルに残った。マンダリン・オリエンタルホテル東京がコンクールを狙える有望なソムリエを輩出するホテルになってきた。
8月の全日本コンクールでは、森本美雪さん(コンラッド東京)が準優勝し、今回のポメリー・コンクールでは大葭原風子さん(Cellar Door Aoyama)が5位に入った。若い女性ソムリエが台頭している。
今回の結果は以下の通り。敬称略。
優勝 山本麻衣花(マンダリン・オリエンタル東京)
準優勝 池田大輝(同上)
第3位 沖中亮真
第4位 山田琢馬(パレスホテル東京)
第5位 大葭原風子(Cellar Door Aoyama)
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