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韓国の実業家がカリフォルニア・ナパヴァレーで、カベルネ・ソーヴィニヨンの単一畑に特化して少量生産するダナ・エステーツのジェネラル・マンジャー、ピート・ペリー氏がプロモーションで来日した。
韓国で食品流通業を営むヒ・サン・リー氏が、ラザフォードのリヴィングストン・モフェット・ワイナリーを買収し、2005年に創業した。リー氏は、ハーランやコルギンなどナパのカルトワインの輸入業を営んでおり、ナパのワインへの情熱から、生産に乗り出した。
ワイナリーはラザフォード北西部のマヤカマス山脈ふもとのラザフォード・ベンチにある。3年がかりでワイナリーをモダンに再生した。ワインメーカーにブライアント・ファミリーやハンドレッド・エーカーを手掛けたボルドー出身のフィリップ・メルカを起用。ワイナリーに隣接するヘルムズ、ヴァカ山脈側のセント・ヘレナの丘陵にロータス、山岳部ハウエル・マウンテンのハーシーと3つの単一畑を造り、ブレンドによるオンダも生産する。基本はカベルネ・ソーヴィニヨン100％。生産量は1800ケース前後と少ない。
「ナパヴァレーの生産者は、カベルネ・ソーヴィニヨンのスタンダードとリザーヴを出すのが普通だが、我々は単一畑でテロワールの違いを表現する。ブルゴーニュ的なコンセプトを持つ例外的なワイナリーだ。フィリップ・メルカは、90年代初頭からのナパヴァレーの歴史をよく知っていて、卓越したブレンド能力がある。彼には他の人に見えないものが見える。ボルドーとナパの両方を理解するパレットの持ち主だ」
細部にこだわる醸造だ。発酵槽は畑で変える。3つの単一畑とクリスタル・スプリングス・ヴィンヤードをブレンドするオンダと、ワイナリーに隣接するヘルムズ・ヴィンヤードは基本的に木樽、標高の高いハーシー・ヴィンヤードは木樽やコンクリート、力強いロータス・ヴィンヤードはステンレスやコンクリートを、ヴィンテージによって使い分ける。
「ヘルムズが木樽なのはタンニンの統合とミッドパレットの充実を求めるから。ロータスにコンクリートを使うのは、力強くなりすぎないようにするため。我々はバランスとソフィスティケーションを求める」と。
2012の4種のキュヴェを試飲した。「オンダ カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー」は洗練されていて、バランスがいい。ウルトラ・スムーズなタンニンとブラックベリー、炭の香り。ハーモニーのある余韻が長く続く。「ヘルムズ・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ラザフォード ナパヴァレー」は甘草、黒鉛、メタリックなニュアンス。最も近づきやすい。酸と鉄っぽいミネラル感があり、ラザフォード・ベンチ特有のラザフォード・ダストを明確に感じる。
「ハーシー・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ハウエル・マウンテン ナパヴァレー」は、山岳部特有の酸とタイトなストラクチャーが明確で、抑制されたスタイル。火山岩土壌に由来する厳しさが出ているが、タンニンはきわめてシルキー。フラッグシップの「ロータス・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー」は力強く、凝縮されているが、重さはなく、巨大なハーモニーがある。南西向きで早くから朝日を浴びるため、力を制御するのが求められる畑という。ギリギリのところで、酸とのバランスをとっている。
ロータスの2007年がいきなりパーカーポイント100点を獲得し、ワイナリーは一気に有名になった。セカンドラベル的なオンダは2010年に韓国で行われたG20の公式晩さん会で供され、韓国ではトップワイナリーに位置付けられている。どのワインも、ブライアントやハーランなど一握りのトップ・カルトワインと共通するシルキーなタンニンとピュアな果実の抽出が顕著で、メルカの技量を感じさせる。
「付け加えたいのは、我々が単一畑として詰めるのは全体の50％にとどまるということ。使わないものは、ワインではなく、ブドウで売却する。メーリングリストで70％は販売するが、世界的なブランド構築も大切なので、残りは重要な市場に輸出し、米国内のディストビリューターに販売する」
2015年11月25日 東京・銀座で
ダナ・エステーツ オンダ カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー 2012
93点
希望小売価格：3万3000円
ダナ・エステーツ ヘルムズ・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ラザフォード ナパヴァレー 2012
94点
希望小売価格：8万8000円
ダナ・エステーツ ハーシー・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ハウエル・マウンテン ナパヴァレー 2012
95点
希望小売価格：8万8000円
ダナ・エステーツ ロータス・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー 2012
96点
希望小売価格：8万8000円
輸入元：中川ワイン
韓国で食品流通業を営むヒ・サン・リー氏が、ラザフォードのリヴィングストン・モフェット・ワイナリーを買収し、2005年に創業した。リー氏は、ハーランやコルギンなどナパのカルトワインの輸入業を営んでおり、ナパのワインへの情熱から、生産に乗り出した。
ワイナリーはラザフォード北西部のマヤカマス山脈ふもとのラザフォード・ベンチにある。3年がかりでワイナリーをモダンに再生した。ワインメーカーにブライアント・ファミリーやハンドレッド・エーカーを手掛けたボルドー出身のフィリップ・メルカを起用。ワイナリーに隣接するヘルムズ、ヴァカ山脈側のセント・ヘレナの丘陵にロータス、山岳部ハウエル・マウンテンのハーシーと3つの単一畑を造り、ブレンドによるオンダも生産する。基本はカベルネ・ソーヴィニヨン100％。生産量は1800ケース前後と少ない。
「ナパヴァレーの生産者は、カベルネ・ソーヴィニヨンのスタンダードとリザーヴを出すのが普通だが、我々は単一畑でテロワールの違いを表現する。ブルゴーニュ的なコンセプトを持つ例外的なワイナリーだ。フィリップ・メルカは、90年代初頭からのナパヴァレーの歴史をよく知っていて、卓越したブレンド能力がある。彼には他の人に見えないものが見える。ボルドーとナパの両方を理解するパレットの持ち主だ」
細部にこだわる醸造だ。発酵槽は畑で変える。3つの単一畑とクリスタル・スプリングス・ヴィンヤードをブレンドするオンダと、ワイナリーに隣接するヘルムズ・ヴィンヤードは基本的に木樽、標高の高いハーシー・ヴィンヤードは木樽やコンクリート、力強いロータス・ヴィンヤードはステンレスやコンクリートを、ヴィンテージによって使い分ける。
「ヘルムズが木樽なのはタンニンの統合とミッドパレットの充実を求めるから。ロータスにコンクリートを使うのは、力強くなりすぎないようにするため。我々はバランスとソフィスティケーションを求める」と。
2012の4種のキュヴェを試飲した。「オンダ カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー」は洗練されていて、バランスがいい。ウルトラ・スムーズなタンニンとブラックベリー、炭の香り。ハーモニーのある余韻が長く続く。「ヘルムズ・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ラザフォード ナパヴァレー」は甘草、黒鉛、メタリックなニュアンス。最も近づきやすい。酸と鉄っぽいミネラル感があり、ラザフォード・ベンチ特有のラザフォード・ダストを明確に感じる。
「ハーシー・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ハウエル・マウンテン ナパヴァレー」は、山岳部特有の酸とタイトなストラクチャーが明確で、抑制されたスタイル。火山岩土壌に由来する厳しさが出ているが、タンニンはきわめてシルキー。フラッグシップの「ロータス・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー」は力強く、凝縮されているが、重さはなく、巨大なハーモニーがある。南西向きで早くから朝日を浴びるため、力を制御するのが求められる畑という。ギリギリのところで、酸とのバランスをとっている。
ロータスの2007年がいきなりパーカーポイント100点を獲得し、ワイナリーは一気に有名になった。セカンドラベル的なオンダは2010年に韓国で行われたG20の公式晩さん会で供され、韓国ではトップワイナリーに位置付けられている。どのワインも、ブライアントやハーランなど一握りのトップ・カルトワインと共通するシルキーなタンニンとピュアな果実の抽出が顕著で、メルカの技量を感じさせる。
「付け加えたいのは、我々が単一畑として詰めるのは全体の50％にとどまるということ。使わないものは、ワインではなく、ブドウで売却する。メーリングリストで70％は販売するが、世界的なブランド構築も大切なので、残りは重要な市場に輸出し、米国内のディストビリューターに販売する」
2015年11月25日 東京・銀座で
ダナ・エステーツ オンダ カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー 2012
93点
希望小売価格：3万3000円
ダナ・エステーツ ヘルムズ・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ラザフォード ナパヴァレー 2012
94点
希望小売価格：8万8000円
ダナ・エステーツ ハーシー・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ハウエル・マウンテン ナパヴァレー 2012
95点
希望小売価格：8万8000円
ダナ・エステーツ ロータス・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー 2012
96点
希望小売価格：8万8000円
輸入元：中川ワイン
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