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フランス・アルザスの生産者は、気候変動に対応するため、シラーやネッビオーロなど産地と深いつながりを持つ品種を試験的に栽培するよう、INAO(国立原産地名称研究所)に請願する。
Vitisphereによると、7月20日にコルマールで開かれれたアルザスワイン生産者組合(Association des viticulteurs d’Alsace=Ava)の総会で、ゴーサインが出た。「病気への耐性、成熟期間、管理の容易さ、ワインの酸度」を考慮して潜在的な品種を選ぶ研究が、2022年に行われたという。
試験の最終候補に挙げられた16品種は、シェナン・ブラン、ソーヴィニエ・グリ、シラー、プティ・マンサン、プティ・クルビュ、マルベック、ネッビオーロ、ネロ・ダヴォラ、ヴェルメンティーノ、ヴォルティスなど。
現在のアルザス品種の特定のクローン(リースリング、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、シルヴァーナー、ミュスカ・ダルザス、ピノ・ノワール)も、栽培試験で取り上げられる可能性が高い。病気への抵抗力と成熟期の適性が、気候変動との関連で調査される予定。
Avaは秋に提案品種をINAOに提出する予定。承認されれば、数年前にボルドーに導入されたマルスランやプティ・マンサンと同様に試験が行われるが、16品種すべてが承認されるかどうかはわからない。
ルネ・ミュレはクロ・サン・ランドランでシラー栽培
フランスの北限に近い白ワイン主体の産地だったアルザスも、温暖化と乾燥を受けて、赤ワインの関心が高まっている。
ルネ・ミューレやアルマン・ハーストらの生産者は既に、ローヌ北部の花崗岩土壌で栽培されるシラーを、実験的に植えている。ミュレは2000年から、ピノ・ノワールで知られるクロ・サン・ランドランで試験的にシラーを栽培し、年間平均300本をヴァン・ド・フランスとして顧客に販売している。
また、2022年5月にはヘングスト(Hengst)とキルヒベルク・ド・バール(Kirchberg de Barr)の2つのアペラシオンのピノ・ノワールが、グランクリュに加わった。
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