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ボジョレーの収穫が17日に解禁された。2003年に次いで早い収穫となる。
ボジョレーワイン委員会によると、収穫日は最も早い区画を考慮したもので、収穫の大部分は来週月曜日の22日からとなる。今週は木曜に雨の予報が出ており、乾燥した畑がうるおえば、酸味やアントシアニンによい影響を与えてバランスがとれる可能性が期待されている。
収穫解禁日は熟成ネットワークの専門家が決定している。区画ごとに収穫の順番が決まっている。17日の解禁は熟成ネットワークが始まった1992年以降で、2003年に次いで早い。
2022年の収穫量は過去5年平均より23%の減少となる見込み。5月の猛暑、夏の暑さと干ばつなどが原因。ブドウは小粒で果汁が少なく、よく熟している。畑は健全で、高品質が期待されている。1か月間で2万5000人の収穫者がボジョレーに集まる。
ボジョレーの早期収穫はこの20年間で増加している。8月末の収穫開始は、1960年代より約1か月早い。日本が最大輸入国のボジョレー・ヌーヴォーにとっては、早い収穫はマセラシオンを含む醸造作業に時間をかけられ、品質を高められる可能性がある。
ただ、ウクライナの戦争によって、燃料価格の上昇に伴う空輸費の高騰や円安で、今年は大幅な値上がりが予想される。日本向け輸入が断念された生産者も少なくない。
今のところ、ルイ・ジャッド、自然派のフィリップ・パカレ、アルマン・ハイツは、ヌーヴォーを仕込んでも日本向けに出荷しない予定。複数のインポーターが「空輸の運賃が3倍から5倍以上になる」のを輸入しない理由に挙げた。想定される小売価格が6000-7000円になるという。
テラヴェールはパカレは入れないが、ジョルジュ・デコンブとシャトー・カンボンは輸入する。「空輸コストは吸収して、2021年より利益率を下げて、4000円台前半で売り出す予定」という。
最大手のジョルジュ・デュブッフを輸入するサントリーは7月、11月の発売を発表した。4アイテムのうち主力の「ジョルジュ・デュブッフ ボジョレー・ヌーヴォー 2022 セレクション・ド・デュブッフ」の税込参考価格は750mlボトルで前年の1.4倍の3850円、ハーフボトルは2.2倍の3080円に引き上げる
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