シチリアのパレルモ沖、沈船からアンフォラ入りワインが発見

　ワイン用のジャー（アンフォラ）を搭載した紀元前2世紀古代ローマの船が、シチリア島パレルモ沖の地中海で発見された。

　発見したシチリアの政府機関である海の監督局（Soprintendenza del Mare）によると、海中92mに沈んでいた難破船には、ワインやオリーブオイルを詰めたアンフォラや瓶が積まれていた。

　ローマ共和国の時代、シチリアのワイン貿易は、地元の企業家にとって最も収益性の高い活動の1つだった。研究者たちは、この貨物が北アフリカ、スペイン、フランス、中東への香辛料、ワイン、食料品などの輸送に使われた古代の貿易ルートに関すする情報を明らかにしてくれると期待している。

　古代の難破船の積荷には、ギリシャから発したアンフォラが多く見られる。5月には、シチリアのウスティカ島付近でもローマ時代の船が発見された。希少性の高さから盗難の被害にもあっている。