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4月の霜で2021年の生産量が前年比で3割減となるダメージを受けたフランスで、INAO(国立原産地名称研究所)がフリースで覆ってブドウ樹を守る試験に取り組んでいる。
Vitisphereによると、ロワールのアンジュ・ソミュール地区では、フリースを使った冬用のカバーでブドウ樹を霜から守るモニター試験を、INAOが2年連続で行っている。
試験に参加したサヴニエールのドメーヌ・オジュロー(Domaine Ogereau)は2020年は被害を受けなかった。2021年は4週間の間に12回も氷点下になったため、防止効果を試す機会が多く、一定の効果が確認された。
4月初めにカバーをかけた0.4haの区画は、最終的に10%のダメージを受けたが、フリースで覆われたブドウ樹の隣にある列は90%のダメージを受けたという。当主のエマニュエル・オジュローは「気温は1度から2度上がった」と語るが、風とフリースの設置にかかる時間が問題だという。
オジュローから数キロ離れたドメーヌ・デュ・フィエフ・ノワール(Domaine du Fief Noir)では、0.5haの区画の畝の方向に沿ってフリースを二重に敷き詰めて空気層を作らないようにした。フリースの下とその外部では4度の気温差が確認された。
INAOは試験結果を注意深く観察し、ほかの地域で別の素材を使った試験も参考にし、フリースの下でブドウ樹がどう反応するかにも注目している。
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