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ボルドーの代表的ブランドワイン、ムートン・カデがオーガニック版を発売

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 シャトー・ムートン・ロートシルトを所有するバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド(BPR)社は、ボルドーのブランドワインを代表するムートン・カデのオーガニック版「ムートン・カデ・ルージュ ビオ 2019」を発売する。


 ムートン・カデはフィリップ・ド・ロスチャイルド男爵が1930年に始め、90年の歴史を誇る。150か国で1400万本を販売している。

 

 BPRのCEOフィリップ・セレイス・ド・ロスチャイルド男爵は「250のパートナーの栽培農家がHVE(Haute Valeur Environnemental=環境価値重視)の認証を取得し、CMR(発がん性、変異原性、生殖毒性)に分類される植物保護製品を使用せずにワインを生産するところから始めた」と語った。


 BPRのディレクター、ヴェロニク・ホンブロークスは「25歳以下の71%がオーガニックのワインに興味を持っているにもかかわらず、ムートン・カデは必ずしも支持されていない」とコメントし、若い世代にアピールしてボルドーの魅力を取り戻す狙いを明らかにした。


 ムートン・カデ・ルージュ ビオ 2019はメルロ87%、カベルネ・ソーヴィニヨン7%、カベルネ・フラン6%のブレンド。フランス国内に限定され、カルフール、ルクレールなどのスーパーで5月から11.50ユーロで販売される。コルク栓から再生紙ラベルまでエコデザインのパッケージを採用している。将来はレストランでも販売し、白ワインなどほかのキュヴェにも広げる。


 初ヴィンテージは年産300万本の5%にすぎないが、消費者の反応を見て、栽培農家のオーガニック転換を進めていく。最終的には残留農薬ゼロを目指す。


 ボルドーはオーガニックへの取り組みに力を入れており、2020年は1000軒以上の農園が農水省による環境認証「HVE」を受けた。


 ボルドー右岸コート・ド・ブールの生産者組合は、メンバー全員がHVE認証を2025ヴィンテージまでに受けることを義務化する方針を決定した。


 HVE認証はブドウの栽培から瓶詰めまで、サステイナブルなアプローチを求められる。基本的なレベル1から、生物多様性、施肥、害虫予防、灌漑などの指標を抱えるレベル3まで3段階に分かれている。

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