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ジャイエの後継者?、バンジャマン・ルルー

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 ブルゴーニュで世代交代が起きている。

 風穴を開けたのはドメーヌ・ド・ベレーヌのニコラ・ポテルらの世代。そこから刺激を受けたバンジャマン・ルルーらの若手が、続いている。

 ルルーはボーヌの花屋の出。ワインとは全く関係ないところから登場した。1990~92年にボーヌの醸造学校に通いながら、ポマールのコント・アルマンで修行を始めた。ニュージーランドやオレゴンでも働き、98年にブルゴーニュに戻ってきた。彼を動かしているのはワイン造りへの強い情熱だ。

 「コント・アルマンのポマール・クロ・デ・ゼプノ1990は濃かった。まだ、1本残っているけど」

 「あれはピジャージュした僕の足の味が入っている」

 ボーヌに本拠を置くネゴシアンのバンジャマン・ルルーは、大半が瓶詰め前。タンクから2012を試飲した。収穫量はきわめて少ない。ブドウの価格が40%上がったから、値上げは避けられないそうだ。

 バンジャマンで有名なのは、ブルゴーニュ在住の評論家でBB&Rバイヤーのジャスパー・モリスMWが「アンリ・ジャイエの何人かいる後継者の1人」と評価したこと。

 ジャイエの名前を引き合いに出す、インポーターの資料は多いが、いずれも信用できない。ジャスパーの話は、ジャンシス・ロビンソンMWが発信元だから信頼できる。

 当人は「髪が薄くなってきたからでは(笑)」と冗談めかしながら、

 「光栄だけど、アンリに会ったわけでもないし、直接の影響は受けていない。いろいろな先輩の造りを見習って、自分なりの手法を考えただけ」と強気の発言だった。

 いずれにせよ、ワインは素晴らしい。白も赤もレベルが高い造り手は意外に少ないのだ。赤はクロ・サン・ドニ、白は1樽のみのバタール・モンラッシェが秀逸だった。

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