ディランの最初にして唯一のブランド商品、テネシー・ウイスキー「天国への扉」発売

　ロック音楽家のボブ・ディランがテネシー・ウイスキー造りに乗り出した。1973年のヒット曲にちなむ「Heaven’s Door」（天国への扉）ブランドから3種のウイスキーを発売する。商業主義と距離を置いてきたディランの最初にして唯一のブランド商品。
　ノーベル賞を受賞した76歳のディランが組んだのは、ケンタッキー・ストレート・バーボン「Angel’s Envy」（エンジェルズ・エンヴィ）をヒットさせた事業家のマーク・ブッシャラ。映画「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」に提供された「Knocking on Heaven’s Door」に関連して、会社「ヘブンズ・ドア・スピリッツ」を設立した。テネシー州の教会内の蒸留所で、バーボン、ダブル・バレル・ウイスキー、ストレート・ライ・ウイスキーの3種が生産された。ボトルには溶接された独特の鉄製ゲートのデザインをあしらっている。
　ディランは「我々はそれぞれが物語を語るアメリカン・ウイスキーのコレクションを創造したかった」「数十年にわたって旅をし、ウィスキーの世界が提供する最良のスピリッツのいくつかを試せた」などと語っている。5月中にテネシー、フロリダ、カリフォルニア、イリノイ、ニューヨーク、テキサスで発売されるが、ブッシャラは「ディランはセルアウトしたわけではない」と英国紙の取材に対して語った。