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シャンパーニュの新たなグローワー(レコルタン・マニピュラン)を探索する際のポイントは、テロワールと造り手の経歴である。大手メゾンが長年、ブドウを買い付ける中で重視してきた格付けの有効性は今も生きている。野菜に例えれば、安定した個性のあるネギや大根の産地は確立されていて、一流の料理人がそれらを使うのと似ている。もちろん、例外は存在するのだけれど。
シャンパーニュは技術に依存する部分が大きいワインだから、造り手の経歴も重要だ。大手メゾンにブドウを売ってきた栽培家がいきなり、頭角を現すのは難しい。近年評価されているグローワーの多くが、アンセルム・セロスに師事していたり、メゾンで働いていた経験があるのも、技量の重要性を物語っている。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ」は、コート・デ・ブラン地区南端のベルジェール・レ・ヴェルテュ村のグローワーだ。5haの畑から2万5000-3万本を生産する。ジェルベ・ペロが1985年に創業し、ブドウを売っていたが、2009年に瓶詰めを始めた。長女のシンシア夫妻が仕切っている。醸造している夫はサロン・ドゥラモットで醸造責任者の右腕を務めるという。ベルジェール・レ・ヴェルテュはヴェルテュのさらに南に位置し、シャルドネは95%に格付けされる。村の大半でシャルドネが栽培され、ピノ・ノワールの比率は数%にとどまる。一部に砂や泥灰土も含まれるが、コート・デ・ブランらしいチョーク土壌が広がっている。
4種のブラン・ド・ブランと1種のロゼを造る。リュット・レゾネを採用し、2013年に醸造施設を刷新した。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・エリックス プルミエクリュ ブリュット ブラン・ド・ブラン」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Helixe Premier Cru Brut Blanc de Blancs)は軽やかでクリーン、青りんご、レモン、すがすがしい酸があり、フレッシュ。アペリティフに最適。ドザージュは8グラム/L。5500円。88点。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・エリックス プルミエクリュ ブリュット・ナチュール ブラン・ド・ブラン」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Helixe Premier Cru Brut Nature Blanc de Blancs)はスイカズラ、グレープフルーツ、ノンドゼでありながら角の立った酸はなく、丸さのあるテクスチャー、熟度の高さが感じられ、フレッシュな果実と酸が柔らかく調和している。フィニッシュのほろ苦みがいいアクセント。8000円。89点。
ここで最もコスパに優れるのが「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・ヴィエイユ・ヴィーニュ プルミエクリュ エクストラ・ブリュット ブラン・ド・ブラン」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Vieilles Vignes Premier Cru Extra Brut Blanc de Blancs)。高い樹齢のシャルドネだけを使った「パーセル・セレクショネ」(Parcelles Selectionnees)。ベースワインの3分の1は小樽で醸造した。ライム、黄色系果実、パンデピス、タイトなテクスチャーだが、縦に伸びるヴォリューム感がある。重さはなく、ミネラル感に富むフィニッシュがきれいに引き締まり、ナッティなニュアンス。ドザージュは4グラム/L。8500円。91点。
ヴェルテュもベルジェール・レ・ヴェルテュも100年前は、ピノ・ノワールの栽培比率が80%を超していたが、現在は数%に減った。コート・デ・ブラン地区という商業的な要請もあるが、ルイ・ロデレールやモエ・エ・シャンドンがヴェルテュのシャルドネを使うように、基本的にはシャルドネ向きの土壌が広がる。ただ、一部にピノ・ノワール向きの土壌があり、ここでもロゼにブレンドするピノ・ノワールを自社畑で栽培する。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・エリックス プルミエクリュ ブリュット ロゼ」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Helixe Premier Cru Brut Rose)は明るいサーモンピンク、小さなラズベリー、ピンク・グレープフルーツ、オレンジのドロップ、ややドザージュの多さが気になるが、フルーティで、バランスはとれている。赤系の魚料理と楽しみたい。7000円。88点。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・エリックス プルミエクリュ ブリュット ブラン・ド・ブラン 2009」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Helixe Premier Cru Brut Blanc de Blancs 2009)はライムの皮、洋ナシ、ジンジャー、ナッティで、マシュマロのように柔らかいテクスチャー、うまみが豊かで、ミッドパレットは厚みがあり、2009らしい豊かな果実。正確なフィニッシュ。ドザージュは8グラム/L。9000円。90点。
1週間かけて、ストッパーで開け閉めしながら飲んだが、泡が発散しかけても、ワインの力は失われなかった。果実の力はしっかりとある。栽培をよりオーガニックな方向にすれば、果実の純粋さが増し、ドザージュを減らせばさらに焦点が合ってくるだろう。全体にコストパフォーマンスが高い。
輸入元はアンジュエ(03-3724-6131)。
シャンパーニュは技術に依存する部分が大きいワインだから、造り手の経歴も重要だ。大手メゾンにブドウを売ってきた栽培家がいきなり、頭角を現すのは難しい。近年評価されているグローワーの多くが、アンセルム・セロスに師事していたり、メゾンで働いていた経験があるのも、技量の重要性を物語っている。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ」は、コート・デ・ブラン地区南端のベルジェール・レ・ヴェルテュ村のグローワーだ。5haの畑から2万5000-3万本を生産する。ジェルベ・ペロが1985年に創業し、ブドウを売っていたが、2009年に瓶詰めを始めた。長女のシンシア夫妻が仕切っている。醸造している夫はサロン・ドゥラモットで醸造責任者の右腕を務めるという。ベルジェール・レ・ヴェルテュはヴェルテュのさらに南に位置し、シャルドネは95%に格付けされる。村の大半でシャルドネが栽培され、ピノ・ノワールの比率は数%にとどまる。一部に砂や泥灰土も含まれるが、コート・デ・ブランらしいチョーク土壌が広がっている。
4種のブラン・ド・ブランと1種のロゼを造る。リュット・レゾネを採用し、2013年に醸造施設を刷新した。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・エリックス プルミエクリュ ブリュット ブラン・ド・ブラン」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Helixe Premier Cru Brut Blanc de Blancs)は軽やかでクリーン、青りんご、レモン、すがすがしい酸があり、フレッシュ。アペリティフに最適。ドザージュは8グラム/L。5500円。88点。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・エリックス プルミエクリュ ブリュット・ナチュール ブラン・ド・ブラン」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Helixe Premier Cru Brut Nature Blanc de Blancs)はスイカズラ、グレープフルーツ、ノンドゼでありながら角の立った酸はなく、丸さのあるテクスチャー、熟度の高さが感じられ、フレッシュな果実と酸が柔らかく調和している。フィニッシュのほろ苦みがいいアクセント。8000円。89点。
ここで最もコスパに優れるのが「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・ヴィエイユ・ヴィーニュ プルミエクリュ エクストラ・ブリュット ブラン・ド・ブラン」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Vieilles Vignes Premier Cru Extra Brut Blanc de Blancs)。高い樹齢のシャルドネだけを使った「パーセル・セレクショネ」(Parcelles Selectionnees)。ベースワインの3分の1は小樽で醸造した。ライム、黄色系果実、パンデピス、タイトなテクスチャーだが、縦に伸びるヴォリューム感がある。重さはなく、ミネラル感に富むフィニッシュがきれいに引き締まり、ナッティなニュアンス。ドザージュは4グラム/L。8500円。91点。
ヴェルテュもベルジェール・レ・ヴェルテュも100年前は、ピノ・ノワールの栽培比率が80%を超していたが、現在は数%に減った。コート・デ・ブラン地区という商業的な要請もあるが、ルイ・ロデレールやモエ・エ・シャンドンがヴェルテュのシャルドネを使うように、基本的にはシャルドネ向きの土壌が広がる。ただ、一部にピノ・ノワール向きの土壌があり、ここでもロゼにブレンドするピノ・ノワールを自社畑で栽培する。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・エリックス プルミエクリュ ブリュット ロゼ」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Helixe Premier Cru Brut Rose)は明るいサーモンピンク、小さなラズベリー、ピンク・グレープフルーツ、オレンジのドロップ、ややドザージュの多さが気になるが、フルーティで、バランスはとれている。赤系の魚料理と楽しみたい。7000円。88点。
「ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・エリックス プルミエクリュ ブリュット ブラン・ド・ブラン 2009」(Perrot-Batteux & Filles Cuvee Helixe Premier Cru Brut Blanc de Blancs 2009)はライムの皮、洋ナシ、ジンジャー、ナッティで、マシュマロのように柔らかいテクスチャー、うまみが豊かで、ミッドパレットは厚みがあり、2009らしい豊かな果実。正確なフィニッシュ。ドザージュは8グラム/L。9000円。90点。
1週間かけて、ストッパーで開け閉めしながら飲んだが、泡が発散しかけても、ワインの力は失われなかった。果実の力はしっかりとある。栽培をよりオーガニックな方向にすれば、果実の純粋さが増し、ドザージュを減らせばさらに焦点が合ってくるだろう。全体にコストパフォーマンスが高い。
輸入元はアンジュエ(03-3724-6131)。
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