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日本料理店でどんなワインを飲むか?日本酒か白ワインが望ましいが、今回はシャンパーニュとピノ・ノワールを持ちこませていただいた。名だたる2つ星、3つ星の料理長を務めた料理長が腕をふるう「おかもと」(東京・神谷町)である。
「ゴッセ シャンパーニュ セレブリス エクストラ・ブリュット 2002」(Gosset Champagne Celebris Extra Brut 2002」は2014年夏にメゾンを訪問した際、シェフ・ド・カーヴの故ジャン・ピエール・マレネからいただいた思い出深いボトル。セレブリスの2002ほぼ毎年、試飲してきた。ノンマロのエクストラ・ブリュットの進化に興味があった。
最初はタイトだが、白ワイン用のグラスだと開きが速い。驚くほどのフレッシュさを残していて、純粋な果実が定規をあてたような正確さで詰まっている。レモンドロップ、ルバーブのジャム、セージ、ドライオレンジ、背筋が伸びるような酸が下半身を支えている。アロマは年を追うごとにメローになっているが、生き生きした躍動感が保たれている。デゴルジュマンから少なくとも4年近くたっているはずだが、ノンマロの細やかな酸と凛としたテクスチャーが完全にほどけていない。3時間たつと、整合感が出て柔らかくなり、ブリオッシュやブラウンバターの多層的なアロマが万華鏡のように広がった。セレブリスは最もヴィンテージの古いプレスティージュキュヴェの一つだ。サロンは2006を英国で発売したばかりだが、ゴッセは2016年末にセレブリスの2004を出した。日本ではまだ2002が流通している。何本か買っておいた方がいい。さらに10年は保つ。シャルドネ52%、ピノ・ノワール48%。ドザージュはリットル当たり5グラム。2万4000円。96点。
「おかもと」の料理は、スペシャリテのカラスミがけの蕎麦、梅肉を添えたハモ、サバイヨンソースで食べる鮑など、西洋との接点がある。「ドメーヌ・ド・ラ・コート ピノ・ノワール ラ・コート サンタ・リタ・ヒルズ 2012」(Domaine de La Cote Pinot Noir La Cote Sta. Rita Hills 2012)はやはり、2014年夏に訪れたドメーヌでラジャ・パーからもらった1本。もっと寝かせようと思っていたが、温暖な2012に100%全房発酵を導入したドメーヌのトップキュヴェの進化に興味があった。
シルキーなテクスチャー、果実は凝縮していて、しっかりした骨組みがある。果実味主体のカリフォルニアスタイルではなく、岩を砕いたようなミネラル感と骨太なタンニンが背骨を貫くフランス的なたたずまいだ。スターアニス、オレンジの皮、全房発酵のアロマが全開になっているが、最初はDRCやルロワと違って、きれいに統合されていない。3時間たつと、角がとれて、プラムのジャム、腐葉土や黒いキノコの熟成香との一体感が出てきた。醸造はブルゴーニュと寸分違わないが、最後に浮かびあがったのはサンタ・リタ・ヒルズの日照と、強い海風で凝縮されたテロワールの個性だった。今年2月にニュージーランドで飲んだ別キュヴェ「ブルームス・フィールド2014」はより抽出が軽かったから、まだ試行錯誤しているところもあるようだ。10年後に飲んでみたい。1万7000円。93点。
抑制感のある全房発酵のピノ・ノワールならと考えて、和食との相性を探ったのだが、魚よりやはり肉と合わせたいワインだ。ただ、梅肉やうなぎを炊き込んだご飯とは相乗した。「おかもと」の料理は、日本料理の古典的な方程式を踏まえて新しい解釈や工夫がある。
「ゴッセ シャンパーニュ セレブリス エクストラ・ブリュット 2002」(Gosset Champagne Celebris Extra Brut 2002」は2014年夏にメゾンを訪問した際、シェフ・ド・カーヴの故ジャン・ピエール・マレネからいただいた思い出深いボトル。セレブリスの2002ほぼ毎年、試飲してきた。ノンマロのエクストラ・ブリュットの進化に興味があった。
最初はタイトだが、白ワイン用のグラスだと開きが速い。驚くほどのフレッシュさを残していて、純粋な果実が定規をあてたような正確さで詰まっている。レモンドロップ、ルバーブのジャム、セージ、ドライオレンジ、背筋が伸びるような酸が下半身を支えている。アロマは年を追うごとにメローになっているが、生き生きした躍動感が保たれている。デゴルジュマンから少なくとも4年近くたっているはずだが、ノンマロの細やかな酸と凛としたテクスチャーが完全にほどけていない。3時間たつと、整合感が出て柔らかくなり、ブリオッシュやブラウンバターの多層的なアロマが万華鏡のように広がった。セレブリスは最もヴィンテージの古いプレスティージュキュヴェの一つだ。サロンは2006を英国で発売したばかりだが、ゴッセは2016年末にセレブリスの2004を出した。日本ではまだ2002が流通している。何本か買っておいた方がいい。さらに10年は保つ。シャルドネ52%、ピノ・ノワール48%。ドザージュはリットル当たり5グラム。2万4000円。96点。
「おかもと」の料理は、スペシャリテのカラスミがけの蕎麦、梅肉を添えたハモ、サバイヨンソースで食べる鮑など、西洋との接点がある。「ドメーヌ・ド・ラ・コート ピノ・ノワール ラ・コート サンタ・リタ・ヒルズ 2012」(Domaine de La Cote Pinot Noir La Cote Sta. Rita Hills 2012)はやはり、2014年夏に訪れたドメーヌでラジャ・パーからもらった1本。もっと寝かせようと思っていたが、温暖な2012に100%全房発酵を導入したドメーヌのトップキュヴェの進化に興味があった。
シルキーなテクスチャー、果実は凝縮していて、しっかりした骨組みがある。果実味主体のカリフォルニアスタイルではなく、岩を砕いたようなミネラル感と骨太なタンニンが背骨を貫くフランス的なたたずまいだ。スターアニス、オレンジの皮、全房発酵のアロマが全開になっているが、最初はDRCやルロワと違って、きれいに統合されていない。3時間たつと、角がとれて、プラムのジャム、腐葉土や黒いキノコの熟成香との一体感が出てきた。醸造はブルゴーニュと寸分違わないが、最後に浮かびあがったのはサンタ・リタ・ヒルズの日照と、強い海風で凝縮されたテロワールの個性だった。今年2月にニュージーランドで飲んだ別キュヴェ「ブルームス・フィールド2014」はより抽出が軽かったから、まだ試行錯誤しているところもあるようだ。10年後に飲んでみたい。1万7000円。93点。
抑制感のある全房発酵のピノ・ノワールならと考えて、和食との相性を探ったのだが、魚よりやはり肉と合わせたいワインだ。ただ、梅肉やうなぎを炊き込んだご飯とは相乗した。「おかもと」の料理は、日本料理の古典的な方程式を踏まえて新しい解釈や工夫がある。
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