世界の最新ワインニュースと試飲レポート

MENU

  1. トップ
  2. 記事一覧
  3. ミシュランがワイン・アドヴォケイトの株40%買収、最強のレストラン&ワインガイドが提携

ミシュランがワイン・アドヴォケイトの株40%買収、最強のレストラン&ワインガイドが提携

  • FREE
 ミシュランガイドは5日、ロバート・パーカー・ワイン・アドヴォケイトとロバート・パーカー・コムの株式40%を取得したと発表した。世界で最も影響力のある食ガイドとワインガイドが提携する。
 ミシュランガイドは28か国で出版され、覆面調査員による評価により、世界で最も信頼されているレストランガイド。ワイン・アドヴォケイトは、評論家ロバート・パーカーが1978年にニュースレターの形で創刊。広告をとらずに購読料だけで運営され、消費者に信頼され、流通業界に最大の影響力がある。ロバート・パーカー・コムは30万件以上のワインレビューを備えるデータベース。両者は独立性と公平性の点で似通っている。
 ワイン・アドヴォケイトは2012年、シンガポールの投資家グループに買収されて、編集長はパーカーからリサ・ペロッティ・ブラウンMWに交替した。アジアでのワイン教育やイベントに力を入れている。2016年、シンガポール、香港・マカオでミシュランの星付きレストランと提携するイベントをスタート。アドヴォケイトの評論家が参加し、ワインと星付きシェフの美食を合わせてきた。
 リサ・ペロッティ・ブラウン編集長は、「ワインと料理世界の評論で、我々の抱える誠実さと厳格性という本質的な価値は著しく類似している。合併から生まれる総体的な情報はそれぞれのパーツを上回っていて、世界中の料理とワインの愛好家に素晴らしい資産を提供することはすぐに明らかになった」とコメントした。
 また、美食家としても有名なパーカーは「長らく、評論家はワインと料理を2つの分かれた専門分野に分けてきた。だが、公平で、独立していて、偏見のない、知的な料理とワインの意見と智恵が現実的にブレンドされることによって、ワインと料理の消費者の双方に利益をもたらすだろう」と語った。
 ミシュランの料理と旅行部門のCEOのアクレクサンドル・テズネは「ミシュランとロバート・パーカー・ワイン・アドヴォケイトの信頼性は、証明された方法論で構成された独自の選別システム、否定しようのない独立性に基づいている」と語り、「美食の世界基準をガイドで示すミシュランと、ワインの試飲、格付けの世界的なリーダーであるロバート・パーカー・ワイン・アドヴォケイトの提携によって、高級レストランや高級ヴィンテージワインを楽しむ消費者は、独自の体験ができる」とコメントした。
 当面はアジアと北米市場にフォーカスし、その後にヨーロッパに展開する。ワイン・アドヴォケイトは近年、飲んだワインの評価を軸に据えてレストラン記事も充実させている。今回の提携によりグルメ分野がより強化され、ワインと美食を合わせるリアルなイベントも増えると見られる。

購読申込のご案内はこちら

会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!

Enjoy Wine Report!! 詳しくはこちら

TOP