ノーベル賞晩さん会、乾杯は3年連続テタンジェで

　東京工業大学名誉教授の大隅良典さんが医学・生理学賞を受賞したノーベル賞の晩さん会が10日、スウェーデン・ストックホルムの市庁舎で行われ、シャンパーニュには「テタンジェ　コント・ド・シャンパーニュ2006」が採用された。
　ノーベル賞委員会の発表によると、料理はアカザエビと帆立貝の炭火焼、ウズラの黒ニンニク風味、木イチゴのシャーベットとスダチの3品のコース。ワインはコント・ド・シャンパーニュ2006で乾杯し、赤ワインが「ピッチーニ・ポッジョ・テオ　キアンティ・クラッシコ　2010」、デザートワインが「モンカロ・トルディルータ　パッシート　2007」が供された。
　コント・ド・シャンパーニュはテタンジェのプレスティージュキュヴェ。1952ヴィンテージで初めて造られたブラン・ド・ブランの先駆的な存在。2015年の晩さん会ではミレジメ2008、2014年はNVのブリュット・レゼルヴと、テタンジェは異例なことに3年連続で供された。
　シャンパーニュの選択は、時代によって変わり、1970年代はクリュッグのプライヴェートキュヴェ（現在のグランドキュヴェ）が注がれたこともある。90年代、2000年代を通じて多いのは、ポメリーとドン・ペリニヨンで、ときおり、ガストン・シケやヴーヴ・フルニ、ジョセフ・ペリエなどの規模が小さい生産者も採用された。1000人以上の規模になるため、生産量の多さと品質の安定性が重視される。
　ピッチーニは130年の歴史を誇る家族経営生産者で、イタリアに4つのワイナリーを所有する。キアンティ・クラッシコは、カステルヌオヴォ・ベラルデンガのテヌータ・ヴァリアーノで、サンジョヴェーゼ100%で造られる。2015年はインターナショナル・ワイン・チャレンジでシルバーメダルを受賞した。米国での小売価格は20ドル前後のお手ごろなワイン。
　モンカロ・トルディータは1964年にイタリア・マルケに設立された協同組合。パッシートはヴェルデッキオ100%から3か月間の陰干しによって糖度を高める。バリックで12か月間、熟成される。アルコール度は13%。2003年はヴィノスで91点を得ている。

料理とワインリストは次の通り。

料理
Charcoal baked langoustine and scallop,served with nettles, ramson and pickled winter apples

Quail from Sodermanland in black garlic and leek ash　with Jerusalem artichoke, preserved wild mushrooms　and jus of roasted chicken skin and mustard seed

Cloud of sudachi fruit, cloudberry sorbet, miso crumbs　and deep-fried rice paper

ワイン
Taittinger Comtes de Champagne Brut Blanc de Blancs 2006

Piccini Poggio Teo Chianti Classico 2010

Moncaro Tordiruta Passito 2007

食後
Coffee & Nobel Museum Tea Blend
Gronstedts Extra Cognac
Facile Punsch
Stenkulla Brunn Mineral Water