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白もお値打ち、ブリュノ・クレールのマルサネ

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 マルサネは印象の薄い村だ。

 ディジョンから南下すると、つい通り過ぎる。フィサンを横目で見ているうちに、心はジュブレ・シャンベルタンに向かうから。

 ジョゼフ・クレール・ダユが1919年に初めて仕込んだロゼで知られるアペラシヨンだ。造り手としては、そのジョゼフの孫に当たるブリュノ・クレールとシルヴァン・パタイユが抜きん出ていて、ジャン・フルニエも力をつけている。

 安定感で言えば、クレール。ここのシャンベルタン・クロ・ドベーズとジュブレ・シャンベルタンの1級は文句のつけようがない。マルサネの赤もロゼもこの地の規範を示している。最近の発見は、白も悪くないということだ。

 引き締まったミネラル感がある。オート・コート・ドニュイのようだ。豊満さには欠けるが、さほど条件の良くない畑からきちんと熟したブドウを使っていることがわかる。グレープフルーツ、黄桃の香、シャープな酸が気持ちいい。古典的な2010年という条件もあるのだろう。シャサーニュ・モンラッシェと同じく、赤を造るべき土壌で造る白特有の軽さがあるのだが、それが涼しげで、心地よさを感じさせる。

 クレールはコルトン・シャルルマーニュ、モレ・サン・ドニ・アン・ラ・リュー・ド・ヴェルジーでも白を造っていて、それらは少量だが、マルサネ・ブランは2・68ヘクタールもの面積がある。シャルドネとピノ・ブランから造られるこのワインは、3分の1が樽で、残りはステンレスタンクで醸造される。無理のないヴォリューム感に好感が持てる。数日置いたら、ふくらみが出て、ハチミツ的な豊かさが加わった。

 2500円というお値段はバーゲンだった。クレールはロゼだけでなく、白も狙い目だ。

(2013年9月 自宅で)
ドメーヌ・ブリュノ・クレール マルサネ・ブラン 2010
購入:楽天のショップで 2500円
月に一度は飲みたい度:86点

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