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ボルドーワインのトップネゴシアン「メゾン・ジョアンヌ」のワイン倉庫を訪れた。年間400万本を取り引きするメゾンの倉庫は世界の高級ワインの心臓部。グランヴァンを高く積み上げた内部を歩いて、ワイン取引のスケールの大きさを実感した。
ジョアンヌの設立は1862年。ボルドーワインの主要輸出業者で、プリムールの主要プレーヤーでもある。イタリアのスーパータスカン、カリフォルニアのカルトワイン、南米、オーストラリア、南アフリカのハイエンドなワインも取り引きしている。ラ・プラス・ド・ボルドーを構成する約300のワイン商の先頭に立っている。
カステジャ家が長らく経営し、バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドのCEOを務めたユーグ・シャノワーヌがCEOを務めている。日本の取引先はエノテカ、ピロートなど主要な輸入業者45社を抱え、日本に最も多くのワインを供給するネゴシアンでもある。
ガロンヌ川右岸に構える2棟の倉庫は計1万4500平方メートル。セキュリティを配慮して、入退出は人に頼らずに、カメラなどでチェックするコンピューター管理となっている。気温は16度、湿度は41%の最適な保管環境を保っている。
見学した倉庫は保管量全体の15%にすぎないが、マルゴーやラフィット・ロートシルトなど1級シャトーの木箱が15m近くまで積み上げられたさまは壮観だ。開けられた箱を見て回ると、シャノワーヌがパッケージングを指揮したシャトー・ムートン・ロートシルト2000のマグナム瓶やラフィット・ロートシルトの1928年など希少なボトルがそこかしこにある。
終盤に向かっているボルドー2025プリムール商戦についてたずねた。近年はプリムールの売り出し価格より安い価格で瓶詰めされたボトルが売り出されることもあり、プリムールのシステムに対する不満も出ている。
これに対して、シャノワーヌCEOは「我々には160年の歴史があり、プリムールはシャトーとの信頼関係の上に成り立っている。これからも必要性はなくらない」と語った。
また、取り扱うワインはボルドーだけでなく、シャンパーニュやカリフォルニア、オーストラリアなどから、秋のラ・プラス・ド・ボルドー商戦で取り引きされるワインが増えている。ワインのグローバル化が招く新しい現象だ。
「そうした新興市場のワインも増えている。一方で、30年前にはなかったタイ、インドネシアなどアジア市場が拡大している。ワインは二度と同じものが造れない。ワインには未来がある」という。
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