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ブルゴーニュのメゾン・ジョゼフ・ドルーアンが、持続可能な取り組みの一貫として、二酸化炭素排出量を大幅に削減できる貨物ヨットによって、初めてワインを米国に出荷する。
フランスの帆船輸送会社であるTOWT(Trans Oceanic Wind Transport)と提携して、この夏にシャブリとコート・ド・ボーヌの2022年の白ワイン1万5000本を貨物帆船のアネモス号に積み込む。大西洋を横断して、ル・アーヴル港からニューヨークへ運ぶ。
アネモス号は長さ80メートル、積載量1100トン。新世代の貨物ヨットで、二酸化炭素排出量を90%、二酸化硫黄排出量を98%削減でき、2週間の航海中のワイン品質も保証されるという。
ジョセフ・ドルーアンは長くサステナブル・ヴィティカルチャーを続けてきた。1988年に自社所有のブドウ畑で有機栽培を採用した最初のブルゴーニュのメゾン。1997年からビオディナミへの切り替えを始めた。2008年には軽量ボトルをいち早く導入した。
「2030年に向けた私たちの目標は、ワインの伝統を守り、国内外の気候や人間の課題に直面した際のワインの耐久性を確保する模範となるとなること」と、チェアマンのフレデリック・ドルーアンが発表した。
メゾンにとって米国はフランスに次ぐ最大かつ重要な市場。1987年にドメーヌ・ドルーアン・オレゴンを設立し、ブルゴーニュのメゾンとして初めて米国に進出した。ニューヨークに輸入会社を所有している。
ジョゼフ・ドルーアンの共同経営者ヴェロニク・ボス・ドルーアンは昨年12月、豊作で良質な作柄が2年続いたことで、「価格が安定して、アペラシオンの価格が少し下がるだろう」という見通しを示した。
気候変動を抑制するサステナブルな方策として、クリーンなワイン輸送は重要になっている。シャンパーニュのテルモンのように、軽量化ボトルやギフトボックスの廃止に踏み切るメゾンも登場している。
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