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シャトー・モンローズ、米バージニアのワイナリーを買収

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 シャトー・モンローズを所有するマルタン&オリヴィエ・ブイグが、米バージニア州のRdVヴィンヤーズを買収した。ボルドーのシャトーによる米国東部のワイナリーの買収は初めて。ワシントン・ポストやフィガロが報じた。


 RdVヴィンヤーズはルトガー・デ・ヴィンクが2006年に設立したバージニアワインのパイオニア。デラプレーンの花崗岩が広がる37haの土地でボルドー品種を栽培している。合衆国建国の父であるジョージ・ワシントンが高く評価していた。

 

 エリック・ボワスノを醸造コンサルタントに迎え、「ロスト・マウンテン」とセカンドの「ランデブー」を計1200ケース生産している。ロスト・マウンテンは225ドル。今後はアルバリーニョとセミヨンのブレンドで白ワインを生産する予定。ワインは主にメーリングリストで販売されている。


 2011年にリリースされた2008年のワインは英国のジャンシス・ロビンソンに紹介され、ニューヨークのル・ベルナルダンやパー・セなどトップレストランのワインリストに載っている。米国のグランクリュの候補と目されている。バージニア州は米国で6番目のワイン産地。

 

 カリフォルニアでは、ポンテ・カネのテスロン家やアクサ・ミレジムが投資をしているが、東海岸にフランスの企業が投資をするのは初めて。ブイグ家のユートピア・エステーツが買収し、シャトー・モンローズのCEOであるピエール・グラフィユの指揮下に入る。名前をロスト・マウンテンに変える。

 

 創業者のルトガー・デ・ヴィンクは、2024年の収穫期までコンサルタントとして留まる。2022年にマスター・オブ・ワインとなったワインメーカーのジョシュア・グレイナーMWを含むRdVチームのメンバーも留任する。


 ブイグ家は通信、建設を含む複合企業ブイグ・グループを経営し、2006年に2級格付けのシャトー・モンローズを買収した。サンテステフのシャトー・トロンコワ・ラランド、ソミュールのクロ・ルジャール、ジュブレ・シャンベルタンのドメーヌ・アンリ・ルブルソー、コニャックのメテリー蒸留所もも所有する。マルタンの妻でモンローズのチェアマンのメリッサは米ルイジアナ生まれ。

 

 大企業が各国のワイナリーを買収して、独自のテロワールを引き出すワイン造りをする流れは加速している。新旧世界の垣根は低くなり、グローバル化によって全体の品質が向上している。先月行われた「ロンドンの審判」でもそれは実証されている。

 

RdVヴィンヤーズ

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