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2023年のフランスのワインとスピリッツの輸出量は1億2260万ケースとなり、10.4%減少した。輸出総額も162億ユーロと、2022年より5.9%の減少となった。米国向け輸出の減少が最大の要因と見られる。
フランスワイン・スピリッツ輸出業者協会(FEVS)の最新レポートによると、シャンパーニュ、ボルドーのほか、主要産地からの出荷量が減少し、少なくとも17年間で最低となった。ただ、ボトルあたりの平均価格が上昇して量の減少を部分的に補ったため、輸出額の下落は控え目だった
ワインとスピリッツは長年、航空産業に次ぐフランス2位の輸出産業だったが、2023年には香水や化粧品に次ぐ3位に落ちた。
フランス国内では、消費の減少がボルドーや南仏などの産地に打撃を与え、農民による抗議活動を引き起こしている。ワインとスピリッツ産業は海外販売への依存度を高めている。
最大の輸出市場である米国では、流通業者がパンデミック後の過剰な在庫を処分した影響で、フランスからの輸入額が22%減少し、36億ユーロとなった。
米国へのスパークリングワイン輸出は大きな打撃を受けて、価格は16%下落した。スティルワインの輸出額は比較的安定していた。スピリッツの状況は深刻で、米国向け輸出額は37%減少した。
中国では、新型コロナウイルス関連の規制緩和後の経済低迷で、フランスからの輸入額は12億ユーロとなり、6%以上減少した。
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