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独立した豪ペンフォールズの元チーフワインメーカーが造るジョン・デュヴァル・ワインズ当主のジョン・デュヴァル氏が、プロモーションで来日した。
ブドウ栽培農家の家系に生まれたデュヴァル氏は、1973年にオーストラリアを代表するペンフォールズに入社し、1986年にチーフ・ワインメーカーに昇格。独立して2003年にワイナリーを設立した。オーストラリアのナパヴァレーとも言えるバロッサ・ヴァレーで、栽培農家15軒と契約し、エレガントなワインを生産している。
ペンフォールズでは、フラッグシップのグランジで伝統を守る一方で、エレガントなRWTで新しいスタイルを生み出した。長年の栽培農家との付き合いの中で、バロッサ・ヴァレーを知り尽くしている。
ベーシックなプレキサスは、白「マルサンヌ・ルーサンヌ・ヴィオニエ」と赤「シラーズ・グルナッシュ・ムールヴェドル」がある。プレキサス白の2012はマルサンヌ50%、ルーサンヌ30%、ヴィオニエ20%。アプリコット、マンダリンオレンジ、蜜ろう、白コショー。トロリとした口当たりとまろやかな酸のバランスがよく、果実味の豊かさを強調しすぎない生き生きしたスタイル。マルサンヌの50%とルーサンヌはステンレスタンクで発酵し、残りのマルサンヌとヴォニエは古樽で発酵・熟成している。
「マルサンヌの一部は1920年代の樹。時に補酸する。料理に合う飲みやすいスタイルに仕上げた。バロッサ・ヴァレー東隣の冷涼なエデン・ヴァレーの酸の豊かなブドウを使う。バロッサで42ヴィンテージも造ってきた。どこにいいブドウがあるかは知っている。ペンフォールズと違って、契約書はなく、畑で握手して購入する」
プレキサス赤2010は、シラーズ52%、グルナッシュ29%、ムールヴェドル19%。シラーのメタリックなニュアンス、スパイシーさと、グルナッシュの果実味、ムールヴェドルの繊細さが調和し、上品なスタイル。ブラックベリー、シナモンの香り。抽出しすぎていない果実味と心地よい酸がある。
「シラーズがしっかりした骨組みをもたらし、グルナッシュは質感、ムールヴェドルは香り高さがある。グルナッシュ、ムールヴェドルは100年を超す古木も含まれる。低温発酵でゆっくり抽出する。2013では全房発酵を20%導入した」
「エンティティ・シラーズ 2012」は、甘草、ブラックベリー、アニス。骨組みはしっかりしているが、豊かな果実味に流れず、引き締まった質感。抑制されたスタイル。ペンフォールズと同じ300リットルのフレンチオークで熟成する。
「果実爆弾は好まない。3分の1はエデン・ヴァレーで、残りがバロッサ・ヴァレー。エデン・ヴァレーの標高は500~550メートル。収穫も2、3週間遅い。力強さが出すぎない。グランジより、エレガントなRWTに近い」
フラッグシップの「エリゴ・シラーズ」は2012と2009を試飲。2012は多層的な味わいと凝縮した果実に加えて、なめらかな質感と生き生きした酸を備えており、余韻はきわめてエレガント。2009はより骨組みがしっかりしているが、グラスで開くとうまみのある酸が広がる。300リットルのフレンチオークで20か月間の熟成。
「最良のシラーを土壌、区画、列ごとに選ぶ。いい年のみに仕込む。エリゴはラテン語で最良の意味。30から40%はエデン・ヴァレーから。2012は夏の気候に恵まれた。2011は雨が多く、ヴィクトリア州のスタイルに近づいた。2009のアルコール度は14.5%。15%以上はきつく、13%まで下げると、果実味が足りない」
バロッサ・ヴァレーとエデン・ヴァレーをブレンドし、酸を大切にするバランスのいいスタイルに仕立てている。バロッサ・ヴァレーは13のサブリジョンがある。基本はローム層の下に粘土が広がるが、粘土の質にも違いがある。エデン・ヴァレーは花崗岩が多く、ミネラル感が出る。テロワールを調査するプロジェクトが2008から進んでいるという。
「バロッサ・ヴァレーには600の生産農家があり、ワイナリーは150軒。カスタム・クラッシュでワインを仕込む若い生産者は、全房発酵も導入して、フレッシュでエレガントな表現に変わってきた。いいことだ」
2015年11月9日 東京・六本木で
ジョン・デュヴァル・ワインズ プレキサス マルサンヌ・ルーサンヌ・ヴィオニエ 2012
参考上代:5800円
89点
ジョン・デュヴァル・ワインズ プレキサス シラーズ・グルナッシュ・ムールヴェドル 2010
参考上代:8100円
90点
ジョン・デュヴァル・ワインズ エンティティ シラーズ 2012
参考上代:8600円
91点
ジョン・デュヴァル・ワインズ エリゴ シラーズ 2012
参考上代:1万7900円
94点
ジョン・デュヴァル・ワインズ エリゴ シラーズ 2009
参考商品
95点
輸入元:ファインズ(03-6732-8600)
ブドウ栽培農家の家系に生まれたデュヴァル氏は、1973年にオーストラリアを代表するペンフォールズに入社し、1986年にチーフ・ワインメーカーに昇格。独立して2003年にワイナリーを設立した。オーストラリアのナパヴァレーとも言えるバロッサ・ヴァレーで、栽培農家15軒と契約し、エレガントなワインを生産している。
ペンフォールズでは、フラッグシップのグランジで伝統を守る一方で、エレガントなRWTで新しいスタイルを生み出した。長年の栽培農家との付き合いの中で、バロッサ・ヴァレーを知り尽くしている。
ベーシックなプレキサスは、白「マルサンヌ・ルーサンヌ・ヴィオニエ」と赤「シラーズ・グルナッシュ・ムールヴェドル」がある。プレキサス白の2012はマルサンヌ50%、ルーサンヌ30%、ヴィオニエ20%。アプリコット、マンダリンオレンジ、蜜ろう、白コショー。トロリとした口当たりとまろやかな酸のバランスがよく、果実味の豊かさを強調しすぎない生き生きしたスタイル。マルサンヌの50%とルーサンヌはステンレスタンクで発酵し、残りのマルサンヌとヴォニエは古樽で発酵・熟成している。
「マルサンヌの一部は1920年代の樹。時に補酸する。料理に合う飲みやすいスタイルに仕上げた。バロッサ・ヴァレー東隣の冷涼なエデン・ヴァレーの酸の豊かなブドウを使う。バロッサで42ヴィンテージも造ってきた。どこにいいブドウがあるかは知っている。ペンフォールズと違って、契約書はなく、畑で握手して購入する」
プレキサス赤2010は、シラーズ52%、グルナッシュ29%、ムールヴェドル19%。シラーのメタリックなニュアンス、スパイシーさと、グルナッシュの果実味、ムールヴェドルの繊細さが調和し、上品なスタイル。ブラックベリー、シナモンの香り。抽出しすぎていない果実味と心地よい酸がある。
「シラーズがしっかりした骨組みをもたらし、グルナッシュは質感、ムールヴェドルは香り高さがある。グルナッシュ、ムールヴェドルは100年を超す古木も含まれる。低温発酵でゆっくり抽出する。2013では全房発酵を20%導入した」
「エンティティ・シラーズ 2012」は、甘草、ブラックベリー、アニス。骨組みはしっかりしているが、豊かな果実味に流れず、引き締まった質感。抑制されたスタイル。ペンフォールズと同じ300リットルのフレンチオークで熟成する。
「果実爆弾は好まない。3分の1はエデン・ヴァレーで、残りがバロッサ・ヴァレー。エデン・ヴァレーの標高は500~550メートル。収穫も2、3週間遅い。力強さが出すぎない。グランジより、エレガントなRWTに近い」
フラッグシップの「エリゴ・シラーズ」は2012と2009を試飲。2012は多層的な味わいと凝縮した果実に加えて、なめらかな質感と生き生きした酸を備えており、余韻はきわめてエレガント。2009はより骨組みがしっかりしているが、グラスで開くとうまみのある酸が広がる。300リットルのフレンチオークで20か月間の熟成。
「最良のシラーを土壌、区画、列ごとに選ぶ。いい年のみに仕込む。エリゴはラテン語で最良の意味。30から40%はエデン・ヴァレーから。2012は夏の気候に恵まれた。2011は雨が多く、ヴィクトリア州のスタイルに近づいた。2009のアルコール度は14.5%。15%以上はきつく、13%まで下げると、果実味が足りない」
バロッサ・ヴァレーとエデン・ヴァレーをブレンドし、酸を大切にするバランスのいいスタイルに仕立てている。バロッサ・ヴァレーは13のサブリジョンがある。基本はローム層の下に粘土が広がるが、粘土の質にも違いがある。エデン・ヴァレーは花崗岩が多く、ミネラル感が出る。テロワールを調査するプロジェクトが2008から進んでいるという。
「バロッサ・ヴァレーには600の生産農家があり、ワイナリーは150軒。カスタム・クラッシュでワインを仕込む若い生産者は、全房発酵も導入して、フレッシュでエレガントな表現に変わってきた。いいことだ」
2015年11月9日 東京・六本木で
ジョン・デュヴァル・ワインズ プレキサス マルサンヌ・ルーサンヌ・ヴィオニエ 2012
参考上代:5800円
89点
ジョン・デュヴァル・ワインズ プレキサス シラーズ・グルナッシュ・ムールヴェドル 2010
参考上代:8100円
90点
ジョン・デュヴァル・ワインズ エンティティ シラーズ 2012
参考上代:8600円
91点
ジョン・デュヴァル・ワインズ エリゴ シラーズ 2012
参考上代:1万7900円
94点
ジョン・デュヴァル・ワインズ エリゴ シラーズ 2009
参考商品
95点
輸入元:ファインズ(03-6732-8600)
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