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資産の再編が続くピノー家のアルテミス・ドメーヌが、傘下のシャブリのウィリアム・フェーヴルをドメーヌ・バロン・ド・ロスチャイルド・ラフィット(DBRラフィット)へ売却する交渉に入った。DBRラフィットが発表した。
シャトー・ラトゥールを所有するアルテミス・ドメーヌは、複数のオファーを受けて、同じポイヤックの1級シャトー・ラフィット・ロートシルトを所有するDBRラフィットと売却の独占交渉に入った。1級格付けシャトーを所有する企業がシャブリの生産者を売買するという現代的な構図。
ボランジェとシャブリに畑を持たないルイ・ジャドもオファーをしたが、DBRラフィットと競り合うことを望まなかった。
DBRラフィットはチリ、アルゼンチン、中国のほか、ボルドーに5つ、ラングドックに1つのドメーヌを所有している。赤ワインに重点を置いており、ブルゴーニュの白ワイン生産者を買収できるのはポートフォリオの拡大につながる。
ウィリアム・フェーヴルはギィド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランスの2つ星メゾン。プルミエクリュ15.9ha、グランクリュ15.2haを含む72haを所有する。1998年にアンリオ・グループに入った。アルテミスが昨年9月、アンリオ家のメゾン&ドメーヌ・アンリオの過半数の株式を取得した際に、アルテミスのポートフォリオに入った。
アルテミスを所有するフランソワ・ピノーはその際に、「合併は我々のワイン遺産の宝物を同じ旗の下に集める素晴らしい機会」と述べたが、シャンパーニュ・アンリオに続いて、ウィリアム・フェーヴルも売却しようとしている。
アルテミス傘下にはブルゴーニュのブシャール・エ・フィス、オレゴンのボー・フレールも入っている。グランクリュとプルミエクリュを広く所有するブシャールの行方が注目されるが、アルテミス社長のフレデリック・アンジェラはブシャールに専念する意向を示している。
アルテミスはコート・ドールにクロ・ド・タール、ドメーヌ・デュージェニーを所有している。
今回の取り引きには規制当局の承認が必要となる。
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