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トロピカルなアヴィーズのブラン・ド・ブラン、ティエノーのラ・ヴィーニュ・オー・ギャマン2004

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 アラン・ティエノーは立志伝中の人物だ。故郷ランスで1985年にメゾンのティエノーを興した後、カナール・デュシェーヌ、ジョセフ・ペリエを傘下に収め、ボルドーの老舗ネゴシアンのCVBG、ドゥルト、クレスマンも買収した。シャンパーニュのティエノーの生産量は少ないが、持ち株会社グループ・ティエノーは大企業だ。
 アランは、栽培農家とメゾンをつなぐブローカーを20年間も続けた。メゾンは契約農家と良好な関係を保つのが大切な仕事だが、彼の仕事はメゾンの欲する良い栽培農家を探すことだった。農家や畑を知り尽くしている。設立までに10ヘクタールの畑を買い、現在の自社所有は30ヘクタール。ランス市街で始めたが、手狭になり、郊外のテシエに92年にモダンな施設を建造した。父の後を継いだ40歳の社長スタニスラスが来日した。

 試飲したのは、家族の名前を冠したプレスティージュキュヴェ4種。その中でも単一畑「ラ・ヴィーニュ・オー・ギャマン ブラン・ド・ブラン」は、試飲するたびに、驚きがある。2004は凝縮していて、熟度が高い。トロピカルなアプリコット、ココナッツオイル、スモーキーでパワフル。トロリとした口当たりがあり、ムルソー的だ。アヴィーズの繊細でシャープなイメージとは少し違う。フィネスがもっと加われば文句ない。和牛炭火焼のスモーキーな香りと調和した。相性を考えて特別な皿を用意したのは森覚氏。アルゼンチンの世界コンクールから帰ったばかり。センスが最も研ぎ澄まされているようだ。英語の料理説明も正確。

 アヴィーズの中腹の東向き斜面から。樹齢は70年。個性に着目して97年に初めて単一畑で仕込んだ。「68年から知っている農家から、25年間も畑を借りて、自前で耕作している。農家が古い垂直式圧搾機を持っているので、そこでプレスしている」とスタニスラス。長く、深い関係を結べるのも、ブローカーをしてきた強みだろう。0.76ヘクタールの畑から約3000本。
 彼の名をつけた「キュヴェ・スタニスラス ブラン・ド・ブラン 2006」はレモンの皮、白桃、火打石、クリーミーで、よく熟していて、パレットはタイト。時間とともにトースティなニュアンスが出て、塩味が唇に残る。シュイィ、クラマン、アヴィーズなどの畑から。ドザージュはリットル当たり6.5グラム。「マロラクティック発酵からくるバターの香りが好きでないので、アルコール発酵が終わる前に、マロを始める」という。
 「キュヴェ・ギャランス ブラン・ド・ノワール 2007」はオレンジ、黄桃の皮、スターアニス、肉厚でふくらみもあるが重くはない。ミッドパレットが充実していて、まろやかなフィニッシュ。マイィとアイの畑をブレンド。「マイィはデリケートだが熟成力がないので、アイの力強さと熟成力でバランスをとっている。2007は1996と同じく酸が高いが、熟した果実がある」と。
 「キュヴェ・アラン・ティエノー 2002」は黄色の果実、ほろ苦みがあり、ほのかにスパイシー。2002らしい集中力があるが、いまだにフレッシュ。アイ、リリー・ラ・モンターニュなどのピノ・ノワール55%とシュイィ、アヴィーズなどのシャルドネ45%。

 醸造はすべてステンレスタンク。デゴルジュマンの時期は表示していない。「消費者が最近の年月表記を見ると、飲まずに貯蔵してしまうからだ」という。試飲したものは、キュヴェ・アラン・ティエノーが2015年4月、キュヴェ・ギャランスが2015年8月、キュヴェ・スタニスラスが2015年6月。太くて、茶色を帯びた瓶はリキュールのコアントローが使うガラスと同じ素材で、紫外線の透過率が低い。

2016年6月1日 東京・新橋のコンラッド東京「風花」で
ティエノー ラ・ヴィーニュ・オー・ギャマン ブラン・ド・ブラン 2004
93点
税込小売価格:2万1600円
ティエノー キュヴェ・スタニスラス ブラン・ド・ブラン 2006
91点
税込小売価格:1万5020円
ティエノー キュヴェ・ギャランス ブラン・ド・ノワール 2007
92点
税込小売価格:1万5020円
ティエノー キュヴェ・アラン・ティエノー 2002
92点
税込小売価格:1万5020円

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