- FREE
ボルドー2021プリムールの一般販売を、エノテカが17日から始める。
円安と輸送コストの上昇により、輸入ワインの価格は全般的に上がっているが、1級シャトーの価格は2020とほぼ同水準におさまっている。
エノテカの1本単価(消費税込み)は以下の通り。
シャトー・ラフィット・ロスチャイルド 10万4500円
シャトー・ムートン・ロスチャイルド 9万3500円
シャトー・マルゴー 9万9000円
シャトー・オー・ブリオン・ルージュ 9万3500円
2021のカギを握ったのはシャトーの総合力。霜、大雨による病害、夏の日照不足に対応し、厳しい選果と正確な醸造が求められた。4月と5月に霜害に見舞われ、6月は平年の2倍の多雨でべと病や腐敗が発生した。
7月と8月は晴天だったが、平均気温は低かった。ヴェレゾンの中間ステージは8月11日で、過去20年間で最も遅かった。日照時間は例年より10-15%少なく、栽培日数も2013年以降で最も少なかった。
収獲は遅かった。メルロは9月末から始まり、カベルネ・ソーヴィニヨンの収獲は10月末に終わった。
ポムロールのプラトー(台地)とサンテミリオンのトップシャトーは、過去の経験値が高く成功した。メドックのマルゴー、サンジュリアン、ポイヤックのトップワインはカベルネ・ソーヴィニヨンの比率が極めて高い。アルコール度が低めで、バランスのとれたワインをものにした。辛口と甘口の白は成功した。
2018から2020まで続いた黄金のトリオとは異なり、アルコール度は約1%下がり、13%前後が主体。豊満さや凝縮度は控えめで、2000以前のヴィンテージを思い出させる。この20年間の栽培・技術の進化によって、正確さ、バランスの良さ、ピュアさは格段に向上している。ニュー・クラシック(新たな古典)と評されている。
一貫性に欠けるが、早くから楽しめ、トップシャトーの品質は高い。フレッシュでヘルシーな志向の強まる料理と合わせやすい。新世界ワインに慣れない日本の古くからのボルドー愛好家に歓迎されるだろう。
エノテカのプリムール専用サイトはこちら
購読申込のご案内はこちら
会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!