ブルゴーニュ専門家、クライヴ・コーツMWが死去

　英国のブルゴーニュ専門家の1人クライヴ・コーツMWが25日、リヨンの病院で亡くなった。81歳だった。がんと闘っていた。

　コーツはワイントレードを経て、1971年にマスター・オブ・ワインの試験に合格。1975年に月間ワイン雑誌「Vine」を創刊し、デカンター誌など重要なメディアに記事を寄稿した。

　ボルドーを含むフランスワイン全般を対称とする書籍を刊行したが、生産者とテロワールにフォーカスしたブルゴーニュ本で影響力をふるった。『Cote d'Or A Celebration of the Great Wines of Burgundy』（1997年）は61ドメーヌのプロファイルと垂直試飲で、ブルゴーニュ愛好家の聖書となった。

　『The Wines Of Burgundy』（2008年）はその続編的な内容で、シャブリとコート・シャロネーズもカバーした。『My Favorite Burgundies』（2013年）は教科書的ではなく、好きな造り手の畑の分析と垂直試飲を核にしており、いまだに発見がある。

　生産者とテロワールをフィールドワークによって解剖し、レミントン・ノーマンやジャスパー・モリスらに先駆けていた。