世界の最新ワインニュースと試飲レポート

MENU

  1. トップ
  2. 記事一覧
  3. ワインのアルコール度数が過去30年間で上昇…Liv-ex

ワインのアルコール度数が過去30年間で上昇…Liv-ex

  • FREE

 ワインのアルコール度数が過去30年間で上昇していることが、Liv-exの調査で明らかになった。


 Liv-exは2020年から、ワインのアルコール度数(abv)の記録と検証を始めた。3万5000本のワインのアルコール値を記録し、そのうち約2万本を倉庫チームが1本ずつ検証した。

 
 この作業は商品コードを自動的に生成し、会員が世界中にワインを出荷しやすくするために行っている。アルコール度を入力するうちに、興味深いパターンが浮かび上がったという。


 カリフォルニア、ピエモンテ、トスカーナの赤ワインは、1990年代から2000年代にかけて、アルコール度数が大幅に上昇し、その後、横ばいまたはわずかに下がり始めたことがわかった。


 また、ボルドーワインのアルコール度数は、最も低い水準からとはいえ、上昇を続けている。ブルゴーニュだけは、5つの地域の中でほとんど変化が見られなかった。


 Liv-exは、アルコール度数の上昇は以前から指摘され、議論の多くが気候変動の影響の影響に焦点を当ててきたとみなしている。気温の上昇によりブドウが熟して糖度が上がり、その結果アルコール度数も上がるが、それがすべてではないと説明している。


 キャノピー・マネージメント(樹冠管理)や収穫時期など、ブドウ畑での作業を変えることで、ブドウの熟度は調整できる。ワイナリーでは、異なる酵母を使用することで、アルコール度数を調整できる。 


 Liv-exはアルコール度数の上昇傾向には、スタイルの好みも影響している可能性が高いと結論づけた。


 Liv-exの共同創設者兼ディレクターのジャスティン・ギブは「今回の調査は、世界で最も重要な高級ワインの産地で起きている大きな変化を示す注目すべきスナップショット」と述べ、「分析されたワインはLiv-exで取引されており、主に高級ワインを中心とした幅広いレンジのもの。市場のトップエンドが他の市場の指標となるため、同じパターンがバリューチェーン(価値の連鎖)全体で繰り返されている可能性がある」と述べた。


 

購読申込のご案内はこちら

会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!

Enjoy Wine Report!! 詳しくはこちら

TOP