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2300円のおうち飲み、NZワイパラのシャーウッド・ピノ・ノワール

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 お手ごろなピノ・ノワールを常備するのは、日本の愛好家の大切な課題だろう。「お手ごろ」とは、2000円台前半までを指す。気軽に開けられる。残しても罪悪感がない。このレンジで、ブルゴーニュACを探すのは時間の無駄。南米産はフィネスに欠ける。
 シャーウッドはニュージーランド南島のワイパラに拠点を置く。この点がまずひっかかった。ワイパラから内陸に入ったウェカ・パスにはベル・ヒルとピラミッド・ヴァレーというNZトップのピノ・ノワール生産者がいる。ペガサス湾から涼しい風が吹き付け、土壌には石灰岩が含まれる。

 シャーウッドは3つのピノを造るが、最もお買い得なのは「ストラタム ピノ・ノワール 2014」。2300円。ワイパラとマールボロの畑をブレンドする。淡いルビー、ザクロ、キイチゴ、フルーティで、心地よいタンニン、丸みがある。シンプルだが、冷やすとイチゴジュースのようにフレッシュ。10日間の旅から戻り、飲んだら、複雑性が出ていた。スクリューキャップで詰めた正しきおうち飲みワインだ。アルコール度は13%。

 「シグネチャー・ファミリー ピノ・ノワール 2014」はワイパラ・ヴァレーの5つの畑から。スミレ、ブルーベリー、ハーブにほのかなシナモン、骨格があり、焦点が合っている。シルキーで、果実の甘みとヴォリューム感が上回る。3000円はバーゲン。700円安いストラタムを毎日、飲みたい人もいるかもしれない。

 「ワイパラ・コレクション ノルウェスター ピノ・ノワール 2013」はワイパラ・ヴァレーのブドウで仕込む上級レンジ。熟度が高く、層を成す果実がある。プラム、オレンジの皮、バラの花びら、イチゴを砕いたようなフレッシュ感と、なめらかなタンニンがあり、エキスもたっぷりある。フルーツ爆弾ではなく、ジューシーで飲み飽きない。25日間のマセラシオンをし、新樽40%で12か月間熟成する。アルコール度は13.5%。
 シャーウッドはマールボロとワイパラで計8つの畑があり80ヘクタールを有する。どれもスクリューキャップ。毎日、1、2杯飲むのにいい。シリアスというよりカジュアルだが、値段を考えれば文句はない。グラスで出すワインバーがあったら、そのソムリエは信頼できる。

2016年4月14日 自宅で

シャーウッド ストラタム ピノ・ノワール 2014
86点
参考小売価格:2300円
シャーウッド シグネチャー・ファミリー ピノ・ノワール 2014
87+点
参考小売価格:3000円
シャーウッド ワイパラ・コレクション ノルウェスター ピノ・ノワール 2013
88点
参考小売価格:4200円
輸入元:GRN

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