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宇宙船で熟成されたペトリュス2000が、クリスティーズのプライベート・セールス(個人販売)で売られる。推定販売価格は100万ドル。
ワインはパリのレ・アトリエ・ヴィクトール社(Les Ateliers Victor社)がカスタムメイドした特別なトランクに収められている。ジュール・ヴェルヌに着想を得た太陽系の背後に隠された秘密の金庫がデザインされているという。
パーカーポイント100点のペトリュス2000は、Space Cargo Unlimited(スペース・カーゴ・アンリミテッド)の研究プロジェクトにより、国際宇宙ステーションで14か月間”熟成”された。12本が搭載されて帰還し、うち3本が地上で試飲された。
ボルドー大学ISVV(ブドウ・ワイン科学研究所)が3月に開いたイベントで、12人の科学者とテイスターがスペース・ペトリュスと地上熟成のボトルを比較試飲。英デカンター誌のボルドー担当ジャーナリスト、ジェーン・アンソンは「スペース・ペトリュスが地上のボトルより進化している」と評価した。
クリスティーズによると、このワインの販売収益は将来の宇宙ミッションの資金にあてられる。スペースカーゴは宇宙での実験を続け、将来の持続可能な農業と食糧の開発に役立てるという。
ペトリュス2000は市場価格60万-70万円の高価なワインだが、宇宙熟成によって、価格がロケットのように150倍以上に上昇して、1億円を超すワインに化けた。投資として考えれば巨大なリターン。宣伝効果も巨大。IT長者が宇宙を目指す時代に、宇宙関連のスタートアップは違う……。
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