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ボルドー2020ヴィンテージのプリムール・キャンペーンは、4月26-29日の間、ボルドーと世界の9都市で開かれる。主催者のユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー(UGCB)がサンプルを送り、試飲会が行われる。昨年は行われた東京は除外された。
UGCBの発表によると、キャンペーンが行われるのは、ボルドーのほか、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、パリ、ブリュッセル、チューリッヒ、フランクフルト、上海、香港の計10都市。これらの都市で顧客の75%を占めている。
UGCBに加盟する131シャトーの2020ヴィンテージのサンプルが送付され、ジャーナリスト、ソムリエ、ワイン商らを対象にした試飲会が開かれる。ロナン・ラボルド会長は「我々は顧客やアンバサダーとの絆を維持するために信じられないほどの努力をしている。場所の制約があるにもかかわらず、ボルドーのグランクリュ2020ヴィンテージを楽しめるように全力を尽くす」と発表した。
ヨーロッパの各国では、夜間の外出禁止やロックダウンが続いており、渡航制限もある。参加者をボルドーに集める試飲会は不可能となり、昨年同様に主要な市場にサンプルを送る方式となった。
例年のキャンペーンより3週間遅れとなる。各都市での試飲会が終われば、5月から各国のバイヤーが買い付ける商戦が始まる。昨年は3週間で終わった。2020は2019、2018より収量は減ったが、優良な作柄が期待されている。
2019ヴィンテージのプリムール試飲会は、昨年6月にボルドーのほか、東京、香港、上海、チューリッヒ、ブリュッセル、パリ、フランクフルトで行われた。ロンドンとサンフランシスコ、ニューヨークはロックダウンの影響で行われなかった。
サンプルを空輸するのは輸送やロジスティックスで大きなコストがかかる。東京が除外されたのは、ボルドーの需要が強くなく、アジアは上海と香港だけで十分と判断されたと見られる。昨年と同様に、ネゴシアンやインンポーターがバイヤーを対象に、取り扱いシャトーワインの試飲会を東京で開く可能性はある。
ボルドー・バブルは優良ヴィンテージの2000年に火が付き、2000年代前半の日本はボルドーの巨大な市場だった。インポーターのエノテカは世界最大級のプリムール・バイヤーと認められ、2003年に6億5000万円の売り上げを記録した。時代は移り、愛好家はブルゴーニュに熱中している。
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