- FREE
1970年代にベルギーからフランスに移住し、ブルゴーニュの白ワイン生産者として最高の評価を受ける異端児ジャン・マリー・ギファンが来日し、3つのレンジを味わう試飲会を開いた。
南仏リュベロンに購入した自社畑からローヌ品種の白と赤を手掛けるギュファン・オ・シュッド、ネゴシアン部門のメゾン・ヴェルジェとヴェルジェ・ド・シュッド、マコンの自社畑から造るドメーヌ・ギュファン・エナンの3つのレンジがある。
ギュファン・オ・シュッドはステンレスタンク、樽、フードルを使い分けながら、生き生きした味わいを表現。大半が2000円台のお値打ちワイン。「低価格で高品質。皆が買える物を造りたかった」という信念を具体化している。メゾン・ヴェルジェの白ワインは、ステンレスタンクに二酸化炭素を満たして酸化を防ぐ。プレモックス(熟成前酸化)の反省にたって、きれいに造られたミネラリーなワインばかり。産地はヴォークリューズから、マコネ、シャブリまでカバーする。
いつ、何を飲んでも裏切られないのがドメーヌ・ギュファン・エナン。ヴェルジッソン、ピエールクロ、ダバイエ村に計5.3ヘクタールを所有し、マコン・ピエールクロ、サン・ヴェラン、プイィ・フュイッセ計7銘柄を生産する。生産量は2万5000本。
「ドメーヌ・ギュファン・エナン サン・ヴェラン 2014」は多めの炭酸ガスを含み、還元気味。スモーキーで火打石、レモンの皮、白桃の香り、酸も果実の凝縮感も高い。オイリーなテクスチャーで、しっかりした骨組みがあり、余韻が長い。これが最もベーシックとは思えない。並みのピュリニー・モンラッシェをしのぐスーパー・サン・ヴェランだ。
「同じ樹から、3、4回に分けて摘み、後から摘んだブドウは発酵中の樽に加える。収穫期間が1か月以上にわたるからそうなる。それだと亜硫酸を足さなくてもいい。余韻の長さを値段に換算すると、お金以上の価値がある(笑)」とジャン・マリー。
「ドメーヌ・ギュファン・エナン マコン・ピエールクロ・トリ・ド・シャヴィーニュ 2014」は、砕いた石、レモンオイル、ショウガ、リッチな果実にエッジのたったミネラル感がピッタリと寄り添っている。塩みを伴うフィニッシュは長く、エネルギーたっぷり。
「ベルギーでは、親戚がサクランボや桃を育てていた。熟した実だけ摘むように言われた。熟度の高い状態で摘めば選果台はいらない」
「ドメーヌ・ギュファン・エナン プイィ・フュイッセ・トリ・デ・オー・デ・ヴィーニュ 2014」は、白い花、レモンカード、まろやかなテクスチャー、果実のリッチなふくらみがある。スケールは大きいが、酸がしっかりとあり、口の中で濡れた石を転がすような快感。塩みとほろ苦みを伴うフィニッシュはリフトがある。
瓶内の残存炭酸ガス量が多く、それがフレッシュ感を生んでいる。その点については、「炭酸ガスは最も自然な酸化防止剤だ。マイナスの要素はもたらさない。スワリングすれば抜ける。通常は700ミリグラムのところを800から850ミリグラム入れている。自宅で飲む時は、1998や2002が飲みごろなので、開けている」
「テロワールがワインを造るのではない。私がテロワールに影響を与えているんだ」。いつまでも悪ガキのようなジャン・マリーと話すのはいつも楽しい。
2016年5月18日 東京・赤坂で
ドメーヌ・ギュファン・エナン サン・ヴェラン 2014
90点
参考上代:6600円
ドメーヌ・ギュファン・エナン マコン・ピエールクロ・トリ・ド・シャヴィーニュ 2014
92点
参考上代:7500円
ドメーヌ・ギュファン・エナン プイィ・フュイッセ・トリ・デ・オー・デ・ヴィーニュ 2014
94点
参考上代:1万3000円
輸入元:テラヴェール
南仏リュベロンに購入した自社畑からローヌ品種の白と赤を手掛けるギュファン・オ・シュッド、ネゴシアン部門のメゾン・ヴェルジェとヴェルジェ・ド・シュッド、マコンの自社畑から造るドメーヌ・ギュファン・エナンの3つのレンジがある。
ギュファン・オ・シュッドはステンレスタンク、樽、フードルを使い分けながら、生き生きした味わいを表現。大半が2000円台のお値打ちワイン。「低価格で高品質。皆が買える物を造りたかった」という信念を具体化している。メゾン・ヴェルジェの白ワインは、ステンレスタンクに二酸化炭素を満たして酸化を防ぐ。プレモックス(熟成前酸化)の反省にたって、きれいに造られたミネラリーなワインばかり。産地はヴォークリューズから、マコネ、シャブリまでカバーする。
いつ、何を飲んでも裏切られないのがドメーヌ・ギュファン・エナン。ヴェルジッソン、ピエールクロ、ダバイエ村に計5.3ヘクタールを所有し、マコン・ピエールクロ、サン・ヴェラン、プイィ・フュイッセ計7銘柄を生産する。生産量は2万5000本。
「ドメーヌ・ギュファン・エナン サン・ヴェラン 2014」は多めの炭酸ガスを含み、還元気味。スモーキーで火打石、レモンの皮、白桃の香り、酸も果実の凝縮感も高い。オイリーなテクスチャーで、しっかりした骨組みがあり、余韻が長い。これが最もベーシックとは思えない。並みのピュリニー・モンラッシェをしのぐスーパー・サン・ヴェランだ。
「同じ樹から、3、4回に分けて摘み、後から摘んだブドウは発酵中の樽に加える。収穫期間が1か月以上にわたるからそうなる。それだと亜硫酸を足さなくてもいい。余韻の長さを値段に換算すると、お金以上の価値がある(笑)」とジャン・マリー。
「ドメーヌ・ギュファン・エナン マコン・ピエールクロ・トリ・ド・シャヴィーニュ 2014」は、砕いた石、レモンオイル、ショウガ、リッチな果実にエッジのたったミネラル感がピッタリと寄り添っている。塩みを伴うフィニッシュは長く、エネルギーたっぷり。
「ベルギーでは、親戚がサクランボや桃を育てていた。熟した実だけ摘むように言われた。熟度の高い状態で摘めば選果台はいらない」
「ドメーヌ・ギュファン・エナン プイィ・フュイッセ・トリ・デ・オー・デ・ヴィーニュ 2014」は、白い花、レモンカード、まろやかなテクスチャー、果実のリッチなふくらみがある。スケールは大きいが、酸がしっかりとあり、口の中で濡れた石を転がすような快感。塩みとほろ苦みを伴うフィニッシュはリフトがある。
瓶内の残存炭酸ガス量が多く、それがフレッシュ感を生んでいる。その点については、「炭酸ガスは最も自然な酸化防止剤だ。マイナスの要素はもたらさない。スワリングすれば抜ける。通常は700ミリグラムのところを800から850ミリグラム入れている。自宅で飲む時は、1998や2002が飲みごろなので、開けている」
「テロワールがワインを造るのではない。私がテロワールに影響を与えているんだ」。いつまでも悪ガキのようなジャン・マリーと話すのはいつも楽しい。
2016年5月18日 東京・赤坂で
ドメーヌ・ギュファン・エナン サン・ヴェラン 2014
90点
参考上代:6600円
ドメーヌ・ギュファン・エナン マコン・ピエールクロ・トリ・ド・シャヴィーニュ 2014
92点
参考上代:7500円
ドメーヌ・ギュファン・エナン プイィ・フュイッセ・トリ・デ・オー・デ・ヴィーニュ 2014
94点
参考上代:1万3000円
輸入元:テラヴェール
購読申込のご案内はこちら
会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!