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まんま和食のミーナとジャン・シャルル・ボワセの勢い

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 オオトリの夕食は、有名なサンフランシスコのマイケル・ミーナで。思った以上にカジュアルなレストラン。ラジ・パーがワインディレクターを務める。

 席が遠くて話せなかったが、ボニー・ドゥーンのランダル・グラハムが古いシガール・ヴォランのマグナムを持参。まさにローヌのヌフ・デュ・パプを飲むようで、ノックアウトされた。

 ここの料理は、和食のインスピレーションと聞いていたが、それどころでなくまるで和食。1皿目はコナ・カンパチ。ハワイでとれたカンパチのこと。ワサビのように見えるのはアボカド。リンゴのピューレとシソ、ナスを添えてある。うーん、これは醤油とワサビが一番ではと思った。あるいはオリーブオイルでカルパッチョ仕立てにするか。カンパチが重い味わいになっていたのが、日本人としては今一つ。

 2皿目はアワビ。出し汁の中にマイタケとご飯が入っている。これはまるっきり揚げ出し豆腐。豆腐がアワビに変わっただけ。面白いとは思ったが、これにはシャンパーニュを合わせたいと思った。ミリンを入れたお出しがかなり濃ゆい。日本料理のエスプリが注目されていることを痛感した。

 私の隣はジャン・シャルル・ボワセ。ご存じジーナ・ガロの旦那さんというか、本人もブルゴーニュに多くのドメーヌを持つ。「13年のブルゴーニュは白が29日から収穫を始めた。コート・ド・ニュイの赤はいいが、コート・ド・ボーヌの白は厳しい。雹害で収量が減った」と。

 彼が持参したのは、JCB NO1というスペシャルキュヴェ。フィリップ・メルカをコンサルタントに迎えて、カルトワインのような造り。かなり濃厚だったが、3皿目の子羊にはあった。

 ジャン・シャルルは、きらびやかなハリウッドスターのような服を着て、やり手ビジネスマンのようによくしゃべる。とてもフランス人とは思えない。奥さんのほうが普通の造り手だった。ともあれ、非常に勢いのある男で、ワインにもそれがよく出ていた。

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